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ついに、ついにこの日が来た…!
ダンジョンが生まれてから50年!ダンジョンマスターの集会が!明日!明日だよ!?
「どうしようどうしようどうしよう。私、同世代と話したこと殆どないのに…!どうしようーっ!!」
『普段のままで良いだろう。…あぁいや、少しは取り繕う必要があるか。』
「取り繕うって何ー!どうするの!?」
『っ、主、痛いぞ』
「やだごめんね白ちゃん。」
白ちゃんの気持ち良いお腹に顔をグリグリとして叫ぶこと数時間。
私が叫ぶなか、ゼンちゃんの周りには子供達が集まって会議をしていた。
《第一回 母様のお供選手権》
『私が行きます。私が母様と行きます。母様と!』
『麗が、行く。かぁさまと、一緒に。』
『ボク達が行くヨ!』『行きたい!』『ママと』
『私達が行くわ!ママとお出かけ!譲れない!』
『ジャンケンデキメル!』
『グルルルッ!』『バウバウッ』『グルルゥ!』
『にゃあぁー!』
威嚇し合う大小の可愛い子達が可愛すぎる事で可愛い言い合いしてる…愛いのう。
ちょっと落ち着いて来たから白ちゃんのお腹から離れると、呆れた顔で白ちゃんが可愛い会議に割って入った。
『お主ら、共は三人までだぞ。後二人だけだ。』
『白雷兄様の自分は決定してる感が非常に腹立たしいです。一戦申し込みます。』
『受けて立とう。』
ここ最近は力試しと実力向上と鬱憤発散で決闘が増えた。
特にこの二人。強過ぎるから周囲に影響が及ぶので深海の奥底に競技場みたいなのを作ってみた。
結構好評で、たまに私も皆と運動がてらやってる。
最近攻撃してくる皆のギラついた目にも胸キュンしちゃって私の心臓は撃ち抜かれまくって瀕死寸前。
『かぁさま、麗と、行く…?』
『ママ!ボク達と行こ?』『ネ?』『ママ…』
『ママ、イッショニイコウ!』
『私達と行きましょうママ!良いでしょう?』
『グルル?』『バウ…』『ぐるぅ』『にゃぁん?』
「くッ…!!!! ヤラれた…ッ!!!」
可愛いおねだりと上目遣いと甘え声に崩れ落ちる。
白ちゃんが居なかったからそのまま芝生に倒れてしまって皆が大慌てで私を囲んでくれた。
うーん…幸せ。
『ぴぴっ』『ぴぃ!』
「浅葱、桃。」
いつもゼンちゃんの上の枝で寛いでいるおしどり夫婦鳥が降りてきて、腕を伸ばすとそこに留まる。
ふわふわの羽毛に頬を当ててスリスリすると気持ち良すぎてうっとりしちゃう。
「あらぁ。桃ったら葉っぱつけて…可愛いなぁ」
『ぴぃ…』『ぴぴっ!』
「恥ずかしがる桃、めちゃ可愛。それを自慢する浅葱も激可愛い。」
思わず真顔になる。可愛いがすぎると真顔になっちゃうよねー感情に表情が追いついていかないっていうか。
『ぴぴぴ?』『ぴぃ』
「え?二人が付いてきてくれるの?」
『ぴぴ!』『ぴぃい!』
「えぇっ、白ちゃんに隠れて?可愛いなその光景…見たい。浅葱と桃ならいざというとき簡単に隠せるし良いかも。」
何せ初めての集会。私がいつも通りでいられるかもわからないし、慎重に越したことはない。
「ごめんねぇ、みんな。今度みんなでピクニックに行こう?それで許してくれる?」
『浅葱にぃさま、と、桃ねぇさま、なら、良いよ』
『二人なら良いヨー』『うんうん!』『わかった』
『ママと皆でピクニック久しぶりね!』
『グルル!』『バウッ』『ぐるぅ』『にゃん!』
『ピクニック!ピクニック!』
素直でなんて良い子なの…!
可愛い子供達を愛でて愛でまくるこの時間、やっぱり至福だー
『何故兄様ばかり母様とお出かけを!』
『今回は初めての集会だからだ。変な輩も居るかもしれん、その時凛子、お前はすぐに手を出すだろう』
『当たり前です。母様への害は殺します。』
『それは良い策ではない。だから抑えられる我が共として行くのだ。』
『……………、納得はしましたけど、……、』
『次回共に行こう。それで良いな』
『はい。……兄様は次回も決定してるんですね』
『………戻るぞ。』
『もう一戦です兄様。』
翌日、ゼンちゃんの前で神様の迎えを待つ
一応パーティ的な感じかと新調した服も着てみた。
皆がお見送りに来てくれていて、一人一人と行ってきますのでこちゅーをしていると
――貴方は相変わらずね。
「神様!お久しぶりでーす!元気でしたー?」
――えぇ、とても。貴方のお陰ね。
「やだ照れますって!もっとちょーだい!」
――本当、相変わらずね…
呆れた声の神様に笑っていると、私と白ちゃんの目の前に白い荘厳な扉が現れた。
――それが集会の会場に繋がっているわ。ではまた後で。くれぐれも、くれぐれも気をつけるのよ。白虎、わかっているわね?
『……まぁ、なるようになると。』
「ありがとうございますー」
――ちょっと白虎!あぁもう時間が…!
それを最後に聞こえなくなった空に手を振って、その手で扉に触れると静かに開いた。
あぁー緊張するー!
手を一度ぎゅっと握りしめ、首に下げた彼のペンダントに触れる。
そして後ろで寂しそうな可愛い子達を見つめ、笑顔が浮かんだ。
私はこの子達の母なんだから、こんなんで怖気づいてどーするの!
「じゃあ、行ってきます!留守よろしくね!」
みんなの『いってらしゃい』を背に、扉を潜った。
どんなマスターがいるのかなぁ、すっごい楽しみ!




