表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虚弱生産士は今日も死ぬ -遊戯の世界で満喫中-  作者: 山田 武
真・就職活動

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

917/3062

レベル限界 前篇

連続更新です(04/12)



「……レベルを上げる前に、職業に振られる経験値について考えよう」


 アイプスルにて、そんなことを呟いた。

 迷宮のイベントを経て、俺のレベルはついに999に達する。


 いや、正確にはまだそうではない。

 そうできるだけの経験値を、魔道具に保存しているのだ。


 解放すれば、それだけで大量のレベルアップが発生してそこへ至る。

 至るのだが……俺はできるだけ、損はしたくない性質なので。


 種族レベルと職業レベルは同時に成長していく、故に種族レベルを999にあげようとする今……同じだけ、職業レベルにも何かしらの恩恵を与えておきたい。


「何かいい方法はないだろうか?」


《旦那様、それでしたら朗報が》


「……朗報?」


《はい。解放された【救星者】の能力、そこに経験値を割り振ることができます。旦那様がこれまでに得た能力を強化し、さらなる成長を促すことが可能です》


 なんか、ゲームの玄人が好みそうなシステムが使えるようになったようだ。

 要するにポイントを割り振ることで、これまで使っていた能力を強くできるらしい。


「何かデメリットとかは?」


《ございません。“職業系統樹”によって就いている職業とは別として、経験値を割り振らなければならない点がいちおうのデメリットですが……旦那様であれば、まったく問題になりませんので》


「まあ、それは普通か。二つ職業があれば、同時じゃなくてそれぞれ別に経験値が割り振られる。それはおかしいことじゃないわけだし、普通にそうなっても避ける方法はある」


 ゲームによっては、複数の職業に就くことができるものがあった。

 そういうときは用途の異なる職業に就くことで、得られる経験値を増やせる。


 戦闘職であれば被ってしまうであろう経験値、それを戦闘職と生産職に分けることでそれぞれの行動で得られるようにする……というような方法だ。


 職業によって、一定以上のレベルでは特定の方法でしか経験値を得られない場合もあるが……それ以外であれば、俺は経験値を自在に割り振ることができる。


「で、何に割り振ればいいんだ?」


《“職業系統樹”へ。おそらく、旦那様風に言うところの『面白いこと』が起きるかと》


「……へー、面白いことか。『SEBAS』にそこまで言わせるなら、レベル999に至るよりも面白くなるかもな」


 確信は無い、だがほぼ間違いなくそうなるだろう。

 嘘を吐かない『SEBAS』がそういうのだ、それは起きる事実を予め言っただけだ。


「じゃあ、そういう設定にしておいてくれ。そして、そのまま始めよう」


《畏まりました》


 ──そして俺は、休人の中でもっとも早く頂へ手を伸ばす。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=196149026&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ