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虚弱生産士は今日も死ぬ -遊戯の世界で満喫中-  作者: 山田 武
無限の残機で行う一揆

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迷宮イベント その03



「あー、やっぱりそういうことだったのか」


 広い雪原である迷宮(ダンジョン)の中。

 俺は現在、スタート地点に戻されていた。


 戻される、つまりは途中まで進んでいたのに強制的に排除されたわけなのだが……それがここのルールに含まれていたらしい。


《旦那様の予想通りでしたね》


「あからさまな雲の変動だったからな。そして、帰されたわけだ。これまでの探索を、文字通り真っ白に」


 それこそがここ──『白帰の大雪原』におけるルール、時間制限だ。

 たとえどれだけ堅固な結界を張っていようとも、すべてを元に戻されてしまう。


「時間が戻っているわけじゃないんだよな。雪に仕掛けがあると思うんだが、たぶん迷宮絡みだろうし」


《空間属性が確認されております。おそらくですが、条件を設けることで回避不可な域まで干渉を高めているのかと》


「まあ、『騎士王』とかがやればどうとでもなりそうだしな……あと、雪をすべてどうにかできる逸材とか」


 俺も結界で防げるとは思っていたのだが、時間制限を過ぎたあとに雪へ触れた途端に初期地点へ帰されていた。


「足場の悪いここで、タイムアタックをさせるとか……ずいぶんと意地の悪い場所だな。けどまあ、仕方がない──飛ばすか」


《畏まりました。結界を用いての移動を実行します》


「まあ、そうなるよな……」


 スタッと宙に用意してもらった半透明な板の上に乗り、『SEBAS』任せで迷宮の奥へと進んでもらう。


 少しずつ曇り始める空を仰ぎながら、ただただボーっとするだけ。

 その間、『SEBAS』によるこの迷宮の考察をBGMに楽しむ。


《この迷宮は出現する魔物を倒すことで、制限時間が伸びる。その時間を生かすことで踏破を行うことを目的とした迷宮です》


「なるほどねぇ……つまりドローンで倒し続ければ、それだけで時間が無限に増えていくわけだと」


《そうではなく、伸びる限界がございます。元の時間からどれだけ増やそうと、最後には再び時は減っていく……》


「そこら辺は定番だからなんとなく分かる。あの雲はどれだけ粘っても、最後には雪を降らすってことだな」


 そうでもなければ、集団で攻略しようとすれば誰にだってできてしまう。

 だがそうならないように、減る時間にも増える時間にも制限が設けられている。


「となると……一体ぐらい倒しておいた方がいいのか?」


《こんなこともあろうかと、すでに倒せる限界数まで倒してございます。旦那様には速やかに目的地へ到達していただきます》


「この速度で行ってギリギリなのか? どんだけ難易度が高いんだよ」


《そうではなく、核の情報を転写するための時間を確保したいためです》


 なるほど、と納得できた。

 ボスを倒してハイ終わり、というわけではないので余裕が必要なわけだ。


 うーん、そうなるとボスとの戦闘もすぐに済ませなければならないのか。

 さてさて、いったいどうやって戦うべきだろうか?



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