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VS死徒 前篇

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「──さて、起動っと」


 リソースの還元装置、これは今回の使用用途以外にも使い道があった。

 エネルギーの分離などなのだが、レムリアに行くまでは完成品では無かったのだ。


 霊体とSP(ソウルポイント)、そういった異なる概念を学ぶことでリソースというエネルギーの流れをより正確に読み取れるようになった。


「そして今、それは強固な結界にすら干渉可能な状態へ……ヤバッ!」


 死亡レーダーがもたらした、最大限の警告に即座の移動を決断する。

 予め設定しておいた座標まで逃げることができる転位によって、瞬間移動を行う。


 ──そして次の瞬間、俺の居た場所に光の柱が降り注ぐ。


「……いや、強すぎない?」


《制御されていないとはいえ、『白氷』が固めたこの城を貫通しております。瞬間火力はそれなりに高いかと》


「まあ、それは問題じゃない。どうせ死ぬから関係ないだけだが……それより、アレが例のレベリング対象なのか?」


《はい、あれこそが死徒。運営の意に背く存在を排除するもう一つの使いです》


 使徒、ではなく死徒のようだ。

 別に俺みたいな権能を持っているわけではなく、死ぬまで無限湧きしてくる様子からそう言われているらしい。


「──で、また例の情報か?」


《断片的な情報でしたが。それによると、違反行為に応じた分のリソースが供給され、死徒の数はそれによるそうです》


「つまり封印が無くなれば、死徒の方も居なくなるわけか」


 光の柱が収まり、死徒を視認できるようになった。

 真っ黒な翼の天使……だがそこに顔などはない、まさに怪物だ。


 しかしその手には神々しい白い光を纏っており、こちらにジッと顔を向けている。


《レベルは250、能力値も相応に高いですがスキルを保有しておりません。スキルを奪う者への対策でもあります》


「……【魔王】とかか? たしかに、あの人と『騎士王』ならコイツに襲われても平然としていそうだしな」


《旦那様、来ます》


「あいよー──『覇獸』“風兎”」


 便利な風兎の力、それを『覇獸』の権能から発動させて身に纏う。

 これから行う攻撃には、風を操れた方が楽だったからだ。


「撒き散れ──『乱射の雨矢』」


 矢を宙に抛ると、勝手に起動する。

 一本だった矢が二本、四本と増えその増殖した物すべてが死徒を追尾していく。


『…………』


 だが死徒は軽く手を薙ぐ。

 それだけで、手刀の要領で光の斬撃が放たれ俺ごと風を断ち斬られる。


「停止は……してくれないか。仕方ない、普通に倒すしかないみたいだな」


 俺が死ぬ度に停まってくれるなら、簡単に倒せたのに……面倒臭くなるな。



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