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虚弱生産士は今日も死ぬ -遊戯の世界で満喫中-  作者: 山田 武
就職──職歴詐称へ

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仙人職



「『生者』の扱う仙丹は魔道具由来の物だから、仙人系の職業を勧めることもできない」


「? 仙人の職業……ですか。参考程度に、名前だけでも教えていただけませんか?」


「まずは基本となる、仙丹を操る職業だ──【外丹術師】、【内丹術師】、【煉丹術師】がある。次にそれを応用した技術の職業──【仙術士】、各属性に特化した【○仙術士】と万遍なく伸ばした【高位仙術士】」


「アタシの【仙王】は、いちおう最後のヤツの上位互換だよ。万遍なく特化した仙術も使える職業だから」


 一気に挙げられた職業。

 いちおう“職業系統樹”で確認はしてみるが、やはりどれも設定不可能な職業だ。


「他には……そうだな、仙人という存在に関する職業がある──【道士】、【尸解仙】、【天仙】、【地仙】。もっとも高みとされるのは【神仙】だな」


「ローさん、それってたしか……自然と一体化した、仙術使い放題の職業だっけ?」


「そうだ。ただし最初の【道士】を除き、就いた者は人としての生を終える。『仙郷』の者のように、仙人の間に生まれた者は別だ。しかし、『生者』のように異なる種族が目指すのであれば、まず死ぬ必要がある」


「最初の段階で躓きそうですね」


 俺、そしてすべての休人ならばそれもクリアできそうだが、それ以外の者には酷な条件だろうに。


 古来より不老不死の存在とされる仙人。

 それを目指しているというのに、死なねばならぬのは……矛盾している。


「蘇生薬などではダメだ。儀式を組み、存在の格を上げることで仙人へ昇華する……とされている。ここ数十年行われていない儀式だからな、あくまで文献しか残っていない」


「聞いてよツクル、そんな文献のやり方までローさんってば覚えさせようとするんだよ。なりたい人なんていないのに……あっ、ツクルはやってみたい?」


「遠慮しておきます。私は妻と同じ時間を歩みたいですので……もし妻が不老不死を望んだそのときは、二人でお伺いします」


 まあ、ルリならいつの間にか神様になっていてもおかしくはないけど。

 現時点で幸運の女神扱いなので、本人が望めば勝手に神に昇格しているだろう。


 そうなったら、不老不死でもなんでも目指そうか。


 この世界の仙人は不老不死ではないが、かなり長寿だ……一度なったうえで、長生きする方法を探すのもいいかもしれないな。


「不老不死か……『生者』は終わらない生を望むのか?」


「『生者』ですので、生きている限りは生き抜くことを望みますよ。少なくとも、飽きるまでは生きていたいですね」


 ショウとマイがどんな生き方をするか……それは見届けておきたい。

 ただ、二人が先に死んでしまうと地獄に堕ちてしまうでの……それより早く死なねば。



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― 新着の感想 ―
[気になる点] 主人公はゲームだと認識してるけど、無意識ではここがゲームではなく現実で、ここでのことは現実にも反映されると思ってるのかな。 セバスは現実に影響を及ぼせますし。 でなきゃサ終までに老人に…
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