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虚弱生産士は今日も死ぬ -遊戯の世界で満喫中-  作者: 山田 武
東北ツアー ~強者も居るよ~

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企業戦士 中篇



---------------------------------------------------------

≪PvPを『コクライチョウ』より申し込まれました≫

《ルールは『サドンデス』です》


     申請を了承しますか?

     〔YES〕/〔NO〕

---------------------------------------------------------


「はい〔YES〕っと……」


「どっちですか?」


 響きのせいか、少女たちにツッコませてしまったようだ。

 というか、近づいてから思ったが……どこかで見たことがある気がするんだよな。


「あひゃひゃひゃひゃひゃっ! おいおい、バカかよこのおっさん! サドンデスルールに了承してやがる!」「マ、マジかよ……死刑確定!」「俺たちに喧嘩を売ったことを後悔させてやんよ!」


 なんだか少年たち──不良でいいか──が盛り上がっているな。

 そんなにサドンデスルールでやることに問題があるのだろうか?


《ルール無用がルールとなりますので。制限時間は無制限、相手が降参するかHPが0になるまで結界に囲われ脱出できません。この場合の死亡は、死に戻りに含まれません》


「……俺が中で死んだらどうなる?」


《【仙王】との闘いで、旦那様は似たような状況に陥ってしまいました。そのときの反省から、『生者』の死に戻りは通常とは異なるものとなっていきました……ですので、問題はないかと》


「いや、知らないんだけど!」


 おっと、つい声が漏れて女の子たちを驚かせてしまった。

 周りの客や不良たちも、『発狂か?』とか言ってニヤつき始めている。


「い、いえ、何でもありません。それより、早く始めませんか? 貴方たちのような方々に時間を使うのも、無駄に感じてきました」


「……ざっけんなよ。上等だ! テメェを血祭りにあげて、こんなことをしでかす馬鹿を二度と出さねぇようにしてやるよ」


「…………バカはそちらでしょう? 女性が嫌がっているのにも関わらず、このような振る舞いまで。貴方がたを好き好む者など、この場には居ませんよ」


 最近の若者は煽りに弱いようだ。

 というか、この程度で反応していては社会に出た時にやっていけないだろう。


 そんなこんなで憤怒の形相でこちらを睨み付ける男たちは、了承したことで画面が切り替わった申請画面を操作し、俺を隔離するように結界を生みだして逃げられなくする。


「四対一だ。テメェに勝ち目はねぇよ」


「何人集まろうと雑魚は雑魚。知っていますか──烏合の衆という言葉を?」


「……ステータス1のくせに、何言ってやがるんだよ!」



≪PvP──スタート!≫



 まあ、そんなこんなで戦闘開始です。



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