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虚弱生産士は今日も死ぬ -遊戯の世界で満喫中-  作者: 山田 武
ゴウケツ X ト X ゴウセツ
582/3049

魔王城再訪 中篇



「侵略者か……」


「人族との同盟をしてください、と言っても無駄でしょうからいちおう報告を。そちらもそちらで把握はしていたと思いますが……」


「当然であるな。我らはこれまで人族に敵対しながら、未だに生き延びているのだぞ。情報とは見えざる武力とも言えよう」


 こちらも『SEBAS』という、情報戦に長けた存在が居るからそれは分かる。


 機械や特殊な魔法生物──つまりゴーレムなどを使ってこちらは調べているが、魔物にはそれ以上に情報収集が上手い者が居た。


「それで、侵略者についてどう思います?」


「邪魔な異物だな。加えて言えば、一部の地域では魔族と侵略者を同一視する。そして、それをすべて魔族の悪事として上に報告しているぐらいだ」


「悪役も大変なんですね。とはいえ、侵略者に関してはどうしようもないでしょうし……【魔王】様、侵略者に関して対策などは?」


「普通に排除しているぞ。有効的に使えるものがあればよかったが……本当に使えぬ。まさに邪魔物だ」


 なんでも、侵略者を別の場所に誘導して人族の国を攻めてみようとしたらしい……文末で分かると思うが、これは失敗した。


 特定の場所から侵略者たちは動かず、この大陸で生まれた奴らは、人族の大陸まで輸送できなかったとのこと。


 まあ、こっちの世界に現れるときの捻じれた空間、アレに設定されている座標に問題があるのだろう。


 わざわざ動かすのは、その地域一帯の侵略が完了してからだな。


「話を変えよう。我が友よ、カルルは上手くやっているのか?」


「さっき教えてくれたではないですか? 彼女は楽しくやっていますよ」


「言わされているかもしれないだろう……あれを聞いて、そうは思わなかったがな」


「なら、それを信じてください」


 それ以上は語らない。

 俺が言うことでもないし、何よりカルルが伝えたことだ。


 余計なことを言って、違いから何かを予測されても困るしな。


「では、私も話題を変えましょう。私の同類に、面白い者は居ましたか?」


「ふむ、つまり休人ないし星渡りの民についてか……ああ、いるぞ」


「もう目を付けられているヤツがいるのですか。ずいぶんと奇特な方たちです」


「星の剣を振るう少年、聖獣を従える少女。あとは教祖と崇められる女性などだな」


 物凄く聞き覚えがある肩書きだった。

 もう少し詳細な話を確認するが、やはりうちの者たちのことである。


「もちろん、我が友がもっとも興味を抱く者ではあるがな」


「……ははっ、それはありがたい限りです」


「では、そろそろ本題といこうか。カルルの件もあるだろうが、他にもあるのだろう?」


「はい、簡単な話ですよ」


 さて、綺麗に終われるといいんだが。



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