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虚弱生産士は今日も死ぬ -遊戯の世界で満喫中-  作者: 山田 武
ゴウケツ X ト X ゴウセツ
543/3048

会談準備



 新しく『銀花』も増えたアイプスルだが、現在は慌ただしく急いでいた……俺が。

 なぜなら、今まで放置していたツケが廻ってきたからである。


「装置の方は準備できたが、まだ設置の許可が得られてない……そうだ、納品も少し早めておかないと。それに、絡まれた際の対人兵装の準備もするか?」


 どこからか、止めてくれと声が聞こえてくるのは気のせいだろうな。

 連絡用にと渡していた小さな装置に紙を載せると、すぐにそれは姿を消す。


 だが時間が経つと、先ほどとは畳み方の異なる紙が同じ場所へ現れる。

 すぐにそれを見ると、同じく小さな機械と紙を載せて再度送り届けた。


「交渉の許可は貰えた。ただ、やっぱり中継点として貸してもらうんだから、お礼を用意しないとダメみたいだ。『SEBAS』、どうすればいいと思う?」


 某スマホの便利AIに話しかけるように質問すると、機械が演算したほぼ正しい回答を伝えてくれる。


 人間様はそれに従っていくだけで、だいたいのことは上手くいくようだ。


《設計図をお与えになりましょう。こちらで用意いたしますので、旦那様にはそれを届けていただけませんかと》


「ん? まあ、それぐらいならたぶん、どうとでもなるだろうけど……いったい何の設計図を送るって言うんだ?」


《銀花のプロトモデル、それを元に開発したプロダクトモデルです》


「相変わらず、無茶苦茶だよな。まあいい、了解した。完成したら連絡してくれ」


 優秀すぎる執事に任せれば、基本的に主側がやることなんてほとんど存在しない。

 あくまでも、主を立てようとはするが……物事には限界が存在する。


「じゃあ、『SEBAS』。先に納品とかを済ませておく。何かやらなきゃならないこととかってあったか?」


《特には……いえ、一つだけ。道中、お気をつけてください》


「ハハッ、『SEBAS』は心配性だな。わざわざフラグを立てるような野暮なこと、するわけないだろ」


《そうでしたか。申し訳ございません》


 ただ、声色的に何かあるなと思っていそうだし、俺自身もこの台詞(セリフ)自体がフラグだなとなんとなく悟ってしまった。


 だが、護衛なんて用意したらそれこそ問題になってしまう……第一、彷徨う暇人に捕縛されてしまうだろう。


「まあ、どうにかしてみる。これが終われば晴れてこの目で拝むことができるんだ」


《ご健闘を》


「ああ、行ってきます」


 そして、俺は冒険世界アドベンチャーワールドへと旅立った。

 予想通りというかなんというか、絡まれることもあったが無事に乗り切り、暇人を元居た場所に送り返すことにも成功する。


 ……さて、少し話しておかないとな。



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