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機械仕掛けの招待状



 機械皇。

 人類の限界を超えた『超越者』の一人にして、とりわけ機械に特化した権能を有する優れた技術者。

 その所在地は不明で、探そうにもなかなか見つからないとされていたが……。


「まさか、あちらさんから招き入れようとするとはな」


《招待状の解析が完了しました》


 あのあと、『騎士王』から機械仕掛けの手紙を受け取った。

 開けてもわけが分からなかったので、そのままスーパーAIたる『SEBAS』に解析してもらっていたが……正解だったな。


《特定のアクションに反応し、転送陣となるように設定されていました。座標の先はW2となっていました》


「あそこってたしか、湖になっていたはずだよな? でも、なんであそこに……」


《わざわざ陸である必要はございません。旦那様同様、空と海を渡る技術を持っていてもおかしくはないかと》


「ファンタジー世界的には、機械があるのは充分におかしいけどな」


 銃を使うプレイヤーはまだしも、すでに職業には【操縦士】という、いかにもな職業まで存在しているんだとか。

 どうせ俺はバグだらけの【救■者】と一生仲良くしなければならないので、職業に関する話はどうでもいいんだが。


「それで、どうしてこのタイミングであちらさんがメッセージを送ってきたと思う? ここでとなると、イベントか箱庭での情報が漏れたって可能性もあるのか……」


《箱庭ではございません、あちらは元より結界が構築されていました。可能性があるとすれば、すでにプレイヤーが『機械皇』と接触しており、旦那様がイベントで行ったことに関する情報を開示した、という可能性が高いと思われます》


「まあ、『騎士王』だって気楽に挨拶をしていたしな。俺だけの特権じゃない、ルリたちも絡んでいそうだ」


 選ばれし者、と言われそうなほどに優れた能力と運を持つみんなだ。

 きっと、『超越者』でなくともこちらの世界の優秀な者たちと、すでに縁ができていると思っている。


「しかし、『機械皇』か……実際、どの程度までその権能でできるんだろう?」


《それは会ってみなければ分からないことです。ですが、手紙に用いられていた技術がすべて『機械皇』によるものであれば、ただ機械に干渉するだけの能力では無い、と思われます。魔力技術も使われておりましたので》


「うーん、『魔導技師』も気になるな、そうなると。『機械皇』が転送までできるってなると、逆に『魔導技師』がどこまでできるんだって話になるよな」


 もう少し、招待状に記された日までには余裕があった。

 それまでに……ちょっと調べてみるか。



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