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情報ギルド その10



「おい、いったい何者だ」


「あらら、バレちった」


「……気配が無い。お前、本当に人族か?」


 初見の者に、どうしてそこまで言われなければならないのだろうか。

 神代魔道具に常識は通用しないので、迷彩などせずに堂々と侵入……そしてバレた。


 死亡レーダーがビンビンに反応を示し、危険度の高さを教えてくれる。

 だがそれは『超越者』に及ぶはずもなく、そこまで恐ろしさは感じない。


「私は『超越者』が末端、『生者』の名を関する弱者です。以後、お見知りおきを」


「! そうか、貴殿が……」


「どうやら話が通っているようですね。ならば、話が早いです」


 自身の部下には、新たな『超越者』の出現に関して告げていたようだ。

 顔を見て気づけなかったということは、あくまで知らされたのは称号だけか。


《監視カメラのような物はあっても、それを印刷する技術が無いようですね》


「そうだな……そういった物が、バラバラに存在するのかもな」


「おい、何をぶつぶつと言っている」


「あっ、いえ。お気になさらず」


 優秀な人材でも、『SEBAS』の存在に気づけていないみたいだな。

 俺の権能に気づく者が少しずつ増えてきたが、『SEBAS』に関しては誰一人として確証を抱けていない。


 頑張っても、俺に間抜けな人格と冷静沈着な人格があるぐらいの推理が限界かな?

 最近ゲームをした『賭博』なんて、読めない思考から二つ俺に意識があると考えるだろうし……。


「ところで、貴方は【情報王】さんから私を見つけた際はどうしろ、と言われているのですか?」


「……迷い込めば、自分の下へ連れてくるように言われている。案内をするぞ」


「ええ、はい。お願いします」


 特に異論もないので、見張りの先導を受けて移動を始める。


「……まあ、場所は分かっているんだが」


 小型ドローンが働いているので、そうした問題に心配はない。

 中が分からない部屋もあるが、分からないだけで外側からの判別はつく。


「『SEBAS』、他の奴らはどういった状態だ?」


《耳に手を当て、情報を共有しています》


「……インカム? いや、たしかそれぐらいなら魔道具でも再現できたし、魔法も存在していたか」


 魔力を線のような状態にして、繋ぐ方法がもっとも簡単なやり方だな。

 時や空間を操る魔法なら、もっと複雑な方法でもあるんだが……細かいことは今さら気にせずとも良いだろう。


「今、何をやっているかは分かるか?」


《……神代魔道具が隠されている部屋以下とはいえ、何らかの隠蔽は施されています。部屋に居ることは判明していますが、それ以上のことが分かりません》


 まあ、居ることだけ分かればいいか。

 工作に気づかれなければいいのだからな。



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