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カジノ その23



「──では、ありがとうございました。お蔭で楽しい時間を過ごせました」


「そう。なら、招いたこちらとしてもありがたい限りよ」


 すでにカジノの出口まで出ていた。

 あの後も少し観光をしていたが、一度ログアウトした方が良い時間になっている。


 神代魔道具の解析も終え、(鑑定)に新たな機能を搭載することもできた。


 透視も含め、なんだか少しずつ普通のスキルから外れている気がするが……それは、俺のプレイスタイルから分かっていることなので気にしてはいけない。


「お土産も、お金も頂いて……これからも、『賭博』さんとは良い関係が築いていけそうですよ」


「そうね……けど、あまりお痛はしないでほしいのだけれど」


「景品として、いくつかアイテムを融通したではありませんか。そういった取引も含め、私は良い関係を築けると言ったのですが……そう思っていたのは、こちらだけでしたか」


「分かっていることを言わせないでちょうだい。ええ、これからもよろしくするわ」


 もちろん、ギルド長……の秘書を通じてこのことは連絡しておいた。

 裏で一々高値で売らせるよりも、ほんの少しでも流通させるルートを確立させておいた方が揉め事が少ないのだ。


 景品の対価もがっぽり頂いて、俺としてはイイこと尽くめなカジノであった。


「ところで『賭博』さん、この後行くとしたらお薦めの場所……どこかありますか?」


「まあ、そういうことなら『拳王』よりは参考になる紹介ができるわよ。情報に関しては【情報王】に劣るけど、顧客がここで漏らす分最新の情報でもあるわ」


「……経営側としては、そういった情報を漏らさないことが信用になるのでは?」


 特定秘密保護法、こっちに無いのかよ。

 契約や隷属による縛りがあるわけだし、無理に吐かせることもできるし逆にそれを防ぐこともできる……そういった拘束をしないことが対価となっているのかもしれないな。


「そういった文面は、カードにしっかりと記してあるわ。読む奴はしっかりと読んで、嫌ならこの場ではそういった言動を控えればいいだけ……何も困ることは無いわ」


「それもそうですね」


「……私にギリギリまで情報を吐かなかったアナタが言うと、信憑性が出るわね」


 切り札の一つである『SEBAS』は、今のところ誰にもバレていない。

 いずれ『天』関連で外部に出せば情報も漏れるだろうが、それまではなんとしても隠し通しておきたいものだ。


「──っと、行き先だったわね。【情報王】が支配するエリアは、どこも知るのに対価が要求されるわ。ほとんどは金銭で解決できるけど、それ以外を要求されることもあるから気をつけてね」


「そこで知りたいことを知れと」


「そういうこと。けど、あそこには守秘義務なんてもの存在しないから、訊いたことすらバレるわよ」


 ……情報屋、アイツはどうやってこの場所でやってるんだろう。



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