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アジト その07



「──これとこれとこれとこれ、あとはこれでお願いします」


「……本当に、それらでいいのか? こちらに置いてはいたが、用途も分からず放置されていた物ばかりだが……」


「私には、これらを貰うだけの意図と価値があるんですよ。できれば、これを私に頂けないでしょうか?」


「まあ、『生者』が貰うと言うのならば悪用もしないだろう。不良品回収をしてくれるのだし、誰も文句は言うまい」


 ここまで言われている俺の選んだアイテムたちだが、『SEBAS』からしてみればかなりの貴重品らしい。

 レアアイテムとしても、キーアイテムとしても価値があり、今後の俺の活動に役立てる物があるとのことだ。


 その中でも、かなり重要だと告げてきたアイテムは三つ……本当なら、最初に言われた分だけでよかったんだな。


「それじゃあ、この部屋を出ようか。施錠すると、中から誰も出れなくなる異空間となるらしい。誰も試したことがないから詳細は分からないが、少なくともこの場所を知っていた者はそう言っていた」


「転移で侵入してきた者への対策でしょう。たとえ入れても、出ること叶わず。気づかなければ、餓死する可能性もありますね」


「転移か……街全体で使われていることを考えれば、この場所へ直接繋がる道順もまた、どこかに存在するのだろうか」


「さて、どうなんでしょうね。少なくとも私には、その心当たりはありませんよ」


 転移ルートを把握するのは、他の奴の場所に向かってから考えることにしよう。

 転移そのものを弄って、好きな場所に行けるように考えている俺にはあんまり関係ないことだけどな。




 そして俺たちは、『拳王』と別れた場所まで戻ってきた。

 移道中にトラブルが起きることもなく、ただ普通に歩いていただけだ。


「おう、良い物は見つかったか?」


「ええ、まあ。ヴィキンさんのお蔭とも言えますよ」


「……俺は何もしてないぞ」


「ハハッ! 言わせとけ、言わせとけ。こういう敬語ばっかりの奴なんだって、理解しとけば充分だ。休人の中にも、たまにこういう奴が居たじゃねぇか。『超越者』だがそれでも休人。仕方ねぇだろ」


 それで納得されるのもあれなんだが……。

 まあ、細かい説明をするのも面倒だし、それでいいか。


「それで、この後はどうすんだ?」


「別の人の下を訪れますよ。誰の場所が良いなど、ご存知ですか?」


「なら、『賭博』と【情報王】に関してはタイミングを考えろよ。どっちも金を使う、どうせなら先に『賭博』の場所に行って、軍資金を稼いだ方が良い」


「なるほど……では、そうしますか」


 それじゃあ──ギャンブルに行きますか。



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