死天の試練後 その11
ごり押し、魔力で生み出された複製体たちの猛攻を、『プログレス』で構築された空間のトンネルを通ることで潜り抜ける。
俺だけの特権、女神プログレスの庇護を用いることで『プログレス』を多重起動。
絶やすことなど発動し続け──ルリたちの下へ辿り着く。
「……何を、やっているので?」
「あら、お疲れ様。回復魔法は要る?」
「ぜひ…………ではなく、お二方?」
「そう焦らずとも。ええ、理解しておりますわ。なぜここに、そしてなぜ共に。時間の許す限り、お話いたしましょう」
労うように施される回復魔法を浴びつつ、改めて辿り着いた屋上を確認。
ルリと【傾界魔王】、現人神と星敵たちがこの戦禍の中──お茶会を開いていた。
「そうですわね……端的に言えば、貴方がすべての始まりですわ」
「……ただ試練に挑んだだけですが」
「頭上を見れば分かるではありませんの。影響力、元権能持ちの現星敵であり──何より【救星者】である貴方。人だけでなく、星々や神々までもが貴方を目的に動いた……大人気ですわね」
「その人気は、果たして肯定的なものなんでしょうかね?」
アルス・ナギマが俺をイベント世界に潜り込むために利用したように、他の勢力も俺を『使う』ために現れた可能性が高い。
何なら、星敵である俺は討滅すれば報酬が発生する……不要になれば処分するだけで、自分たちの益になるわけだしな。
「それで、星敵である貴女はどのような目的でこちらへ?」
「夢創……貴方がたで言うところのイベント世界より、この騒動を収めるに足る星敵の派遣が要請されましたわ。選ばれたのが私、ということですの」
「……収めて、いますか?」
「始まりは貴方でも、この騒動における鍵は他にありましたので。こうしてその守護を欠かさず、使命を果たしていた……ということにしてありますわ」
世界による星敵の派遣要請。
星敵たちはそれに従うことで、限定的にではあるが『星層監極』からの出所できる。
今回の場合はイベント世界がそれを出し、【傾界魔王】が出所して来た。
……が見ての通り大局には関わらず、ルリという重要人物の護衛をしているらしい。
「それにしても、貴方がたは夫婦でしたか。とてもよくお似合いですわ」
「それは……どうも」
「ええ、異なる場であれば、それこそからかいたくなるぐらい……星約を交わしていることが、残念に思えてなりませんわ」
「何をされるつもりだったんですか……」
俺の問いかけに対し、【傾界魔王】はただアルカイックスマイルを浮かべるのみ。
まだまだ秘密の多いようだが、さてそんな彼女と共に居たルリは何をしていたのやら。
※『星層監極』の星敵たち
ヤバい連中の上澄み
それぞれ目的があって、意図して星の指示を仰ぎ行動している
願いの成就、罪の清算、あるいは──暇潰し
p.s. 無字×1208
……ゆっくり過ごす時間があまり無いなぁ、と思う作者です
寝れば時間が飛び、SNSを消化すれば時間が飛び、更新したWEB小説を読めば時間が飛び……
やはり並列思考、同時作業がしたいですね
常時執筆に注ぎ込みたい……!




