死天の試練後 その02
試練は終了した。
少々長めの待機時間を終えれば、前回同様にメダルが落ちてきて俺のモノとなる。
若干『死天』よりも単品での性能は落ちていたが、実際にはこれまで同様の仕様となっている……そうじゃない以降の皆様が、どうなるのか気になったところだ。
「……さて、現実を見るか。外の映像を出してくれ」
《本当に、よろしいので?》
「…………いや、どうせ最終的には追い出されるわけだし、何も知らないで行くよりかはマシ…………なはず」
すでに『SEBAS』は外を確認しているのだろう、だからこそ俺にそう問いかけた。
ルリが守護しているであろう入り口、正確に言えば退出先であるホテル。
そこ自体は個室だし、運営の計らいで誰も入って来れないようになっている……が、相手が相手なだけにそれを完璧には信用できなかった。
だからこそ、物理的・ファンタジー的双方からの侵入を阻めるよう、ルリがいろいろとやっているはずなのだ…………そのいろいろと、のレベルが通常とは異なるだけで。
「ただ、見る前に聞いておいた方がいい気がするんだが……何かあったのか?」
《はい》
「……それ、先に分かってたのか?」
《いいえ。奥様曰く、私にも旦那様に注力してほしいと、試練終了時まで情報がいっさい途絶えておりました。また、それを伝えてほしくないとも》
「…………この時点で嫌な予感がするけど、まあそれはいい。ルリ的にも、その方がいい結果が出ると分かってたんだろう。で、被害状況は?」
《…………見た方が早いかと》
いやー、決心がつかないのよー!
ショウとマイ、それに『騎士王』に万が一が無いようにフォローを依頼していたが、それでもなお起きてしまったナニカ。
何も無かった、平和平和と終わらない。
ルリが何も無いことを望んでも、その通りにならない……もうこの時点で、常軌を逸した出来事が起きている証明となるのだ。
「スーハー……よし、見せてくれ」
《では、投影します》
幸い、強制退場までは時間があるので、確認自体は余裕を持ってできる。
試練が終わった時点で、ルリが仕込んだナニカは解除され、観測が可能となっていた。
ドローンを経由し、『SEBAS』が外部の情景を映し出す。
そこに映っていたのは──阿鼻叫喚、絶望的なまでに繰り広げられる大乱闘。
「…………なにこれ?」
《…………》
逃げ惑う人々、蹂躙する魔物たち、それに対抗する一部の休人たち……があっさりと殺され粒子と化す。
一部の実力者たちは束になり、巨大な龍に挑んでいる。
鱗に攻撃は弾かれ、一挙一動で悲鳴が上がる……あっ、息吹で一気に減った。
そして、問題のルリ。
彼女は今、支援を周囲に振りまきながらもある人物と向き合っている。
それはかつて、俺も出会ったあの人──
いったい何があったのか──
p.s. 無字×1196
目覚まし時計を掛けても起きられなかった作者です
使っていたスマホの充電ケーブルがもうダメで、電力をスマホから逆に奪う仕様になっていたため、朝見て見れば枯渇した状態で鳴らなくなっていました…………ハァ
というわけで大忙し、慌てて準備を行っています




