死天の試練数十回目 その07
十体分から百体分に変更。
すでに十体分の時点で、同じ攻撃に対する耐性が付く速度が上がっていたのだが、百体分ともなるとさらに知恵まで付けてきた。
「連携攻撃……ただ闇雲に俺を攻撃してくるだけじゃなくなっていたな。百体分の敵性ユニットが千体、これでもう十万体分なんだからある意味当然っちゃあ当然か」
《旦那様、先ほど約1600万が正式に1500万を切りました》
「何十体か残っていても、それでも百体分なのがデカいか。うーん、効率的にここでやるのが一番かな?」
倒し切れれば、一度で10万は減らせる。
たしかに倒すのに苦労は必要だが、それに見合うだけの成果がある以上、延々と時間を使うよりかは遥かにマシだろう。
「というわけで、『SEBAS』にはその方法を考えてもらう。これまで通りはもう無理だしな」
《……まず、第一に。『暴発の死銃』、及び『強殺の盗取』、『忙殺の契約書』、『腐敗の吐息』などを基にした敵性ユニットを完全に排除しなければなりません》
「アイテムとか職業能力とか、その辺に支障が出るからか?」
《その通りです。あれらは百に満たない数ですので、一度で倒し切ることができれば以降の参戦は防げます。それ以降は、妨害を考慮せずにプランを練ることができますので》
様々な死因をEHOでは体験してきたわけだが、『SEBAS』が挙げたのはその中でもかなり特殊なものばかり。
どれも絡め手を前提とした死因なので、俺もあまり多くは経験していない。
……効果が特殊なので、何度か検証としてやってはいるけどな。
「ただまあ、そう簡単にはいかないよな」
《間違いないかと。旦那様も感じたように、束ねたことで敵性ユニットたちには知性が与えられたようです。当然、旦那様の力を封じるためにも、該当する敵性ユニットたちを守る動きを見せることでしょう》
先ほどの一回、俺が放った一撃に対して敵性ユニットたちは仲間を庇う姿を見せた。
その攻撃に対する耐性を持つ者がソレを行い、大多数を残し俺を倒す。
とても合理的な選択だ。
こちらもやり方を選び、適切な方法で挑まないことにはそれを乗り越えることができなくなってしまっている。
「[モルメス]だな……今の状態で耐性が付く前に、最短で殺る。これなら何とかなるかもしれない。『SEBAS』、特定の方は任せたぞ」
《畏まりました》
すでに“検索召喚”で蹂躙する、という方法は前に試していた。
にも拘らず、先ほどまで『召玩銃・色災』でのソレはある程度の結果を出している。
何度か試練に挑み分かったことだが、敵性ユニットたちの耐性は、その挑戦回ごとにリセットされる……わけではないが、少なくとも完全な無効化ではなくなっていた。
なので耐性が復活する前に、必要な分だけ使って後は使わない。
優先するのは……アイテムだな、つまり俺が狙うべきは──
※死天の敵性ユニット(耐性編)
何度も繰り返していると耐性/無効化が付いてくるのだが、それも永続的ではない
突破時に使用した手段の質、量に応じてクールタイム(+α)が掛かる仕組み
『死天』製のアイテムの場合は最上位、二週間ほど掛かる
そして、時間だけでなくもう一つ──
p.s. 無字×1151
どうにかイベント終了前に、ピタリ賞を出せた作者です
その日は有頂天となり、クエストを一気に消化したり……
あとは景品交換とコインボスの討伐かな……理論値などは諦めている作者でした




