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虚弱生産士は今日も死ぬ -遊戯の世界で満喫中-  作者: 山田 武
継承の刻、天を放し窺うは機

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新機プロジェクト その24



 高い演算能力を持つ機人族。

 彼らの真価は集まれば集まるほど、膨大な情報の処理ができること。


 それだけでもとんでもないのに、今の彼らには各世界で得た蓄積した情報がある。

 それらを組み合わせ、それまでしなかった方法でのアプローチを行うことも可能だ。


 そして──この場には、『プログレス』持ちがたくさんいる。

 原人・休人問わず、オリジナリティ溢れる擬似権能は、未知を既知へと覆していく。


「……まあ、機人族の方々は基本的に演算内容を口頭に出しませんので、私たちからは何も分かりませんがね」


 時折口を開くも、『メカメカ団』に対する要請ぐらいだ。

 彼らが自分の持つ力で補助をすれば、その次の瞬間には問題点が解決されている。


 俺はそれを──『剣矢』と共に、会話をしながら見ていた。

 あちら側は監視役として、俺は監督役として見守っているわけだ。


「超高速での情報交換、そしてそれに基づいた高い戦法戦術。相手に回すと極めて厄介、殲滅が出来ないならばすぐに逃げろ……そういった認識だよ」


「彼らが攻撃側だった頃があるんですね」


「昔は今ほど、平和では無かったからね……どの世界も。ここだって、一団となって脅威と戦っていたんだよ? 何ができるかできないか、話したり試していれば…………ね?」


「……それは、納得ですね」


 情報収集は怠っていない。

 かつて──現代に至る過程において、ソレらは幾度も世界に猛威を振るった。


 星々は権能を授けた逸脱した連中を差し向け、その排除を行っている。

 ……そのうえで、彼らだけでは対処できないレベルのヤバい存在だったのだ。


「ところでツクル君。彼らは……何をしているのかな?」


「…………まあ、個人的な嗜好を満たしたい者たちと、それを阻止したい者たちの戦い、ですかね?」


 いかに機械分野に長けた『メカメカ団』と言えども、その全員が今回の件に関われるような能力を持っているわけではない。


 ではどうするのか──やりたいことを勝手にやらせてもらおう!

 なぜそうなるかはともかく、どうやら暇な連中が暴走しているようだ。


 ただその中に、ちょっとばかし癖が特殊な連中も混ざっているようで……周りの集中を妨げないよう、それを他の面々で抑え込むために戦闘に至っているらしい。


「まあ、ちょっとした娯楽として楽しんでいただけますと……彼ら自身、遊びの感覚が抜けていないのでしょう」


「意思の統率ができてないんだね」


「痛いところを突かれますね……ははっ、見方を変えましょう。わんぱくな子供がはしゃいでいるとでも見れば、可愛いモノですよ」


「……君には、そう見えるのかい?」


 まあうん、『ペロペロ』だの『興奮』がどうのこうのだの、あまり言葉にしたくない内容の応酬だからな……少しばかり隔離しておいた方がいいかもしれない。



──ソレ、について語るのがここからの本題です


p.s. 無字×1090

ノベプラでマラソンが始まりました

ちまちま短編を書いていく予定の作者です

……締め切りが10日ずつ、という点を除けば問題ありません

さあて、時間が無いや……!

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