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器創り 前篇



「さて、『天』探しも重要なんだが……もう一つ、問題が生じた」


《旦那様の獲得した数、でしょうか》


「そうなんだよ……」


 巧・冒・死・統──四つの『天』を手にしてしまったからには、これから起きうるである事態に対応する必要がある。


「しかしまあ、数が足りない……そこでだ」


《人型の器を用意されるのですね》


「今の某宇宙戦争に出てくる機械のままでは狭いだろう。スペックは低くなるが、人型で我慢してくれ」


 要するに、『SEBAS』に俺の代理を務めてもらうわけだ。

 カエンにも頼んであるのだが、表と裏で別の者が動いた方がバレにくいからな。


「ただの機械人形であればすぐに作りだせるが……『SEBAS』の処理能力に耐えきれないだろう。かと言って、魔物の素材ならばいいというわけではないし……人造人間もそういった意味では却下だな。機械としての要素が一部は混じっていなければ」


 ぶつぶつと独り言を呟き、頭の中で浮かぶイメージを外に放出していく。


 前に『SEBAS』に理想の人型について訊いたことがあったのだが……控えめなことしか言われなかったから困るんだよ。

 俺としては、名前にピッタリな万能執事感がほしいからな。


「……仙丹を使い、多重術式と組み換え式刻印術を瞬時に変更。魔術で消費を可能な限り抑えた上で、アレを使えば──イケるな」


 思考はついに頭の中で設計図を生みだす。

 どうやら『魔道具適性0(笑)』が上手く働いてくれたようで、『騎士王』から尋ねた魔術関連の知識を俺に届けてくれる。


 お蔭でこれまでとはまったく異なる魔道具が作れるようになり、『SEBAS』の人型が作成可能となった。


「今回は:DIY:を使って本気で作成するからな。『生者』をセットしておけば、たしか効果がアップするんだっけか?」


《セットの有無は関係なく、自動発動となっております。ただ、一部が塗り潰されているものは含まれておりませんのでそちらをセットしてみるのが得策かと》


「そっか……なら、これで」


 選んだのは『生■の創造者』。

 比較的黒塗りが少ないし、創造者という単語に惹かれたからだ。


 それに、『生』という単語から繋がるに字熟語はそう多くない。

 俺の予想が正しければ、使って効果が発揮されたらいい結果が生まれると思う。


「行きますか──:DIY:発動!」


《:DIY:が起動されました

 使用者『ツクル』の指定能力値の概念崩壊……成功しました

 アイテムの作成成功後、または条件無視によって解除されます》


 体に満ち溢れた万能感に酔わないように自制を行い、俺は作業を始めた。



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