錬金チャレンジ その14
ついに冒険世界の始まりの街、その生産ギルドにて人造人間の錬成陣が発売された。
来たものの購入に踏ん切りがつかなかった者も居たが、それらはある方法で解決。
それは、[掲示板]に投稿されたある少女の添付画像。
──真っ先に購入契約を交わし、この場から去った男と共に映る、人造人間の姿だ。
「サクラを疑われるかもと思っていたのですが、そういったことはありませんでしたね」
《投稿者は普段より、理想の嫁について語るために[掲示板]に入り浸る方でしたので。ある程度の認知度を誇り、そんな彼が保障するならば……という形で休人の、その中でも[掲示板]利用者から信用されたようです》
「ははっ、それは何より……生産ギルドでの販売、といってもここだけですし。他の星から休人を招く、というのもお目こぼしを頂けた理由でしょうからね」
以降はあっさりと売れ出し、生産ギルド長によれば他の場所で販売してくれないかという問い合わせが殺到した模様。
それは外の世界も同様だが、この錬成陣はあくまでも『超越者:錬金王』の協力あってこそ成し得た物。
彼女がここでしか売らない、と決めたらそれに異を唱えることは難しい。
──少なくとも、冒険世界がそのやり方に文句を付けることは無かった。
「生命の禁忌に触れている以上、大っぴらに星もその使用を推奨することは無いでしょうね。ただ、休人がそれを勝手に使い勝手に自滅する……ぐらいであれば、何も言わないのは間違いありません」
《契約及び購入についてはこの場のみと限定しましたが、以降について場所的な制限は設けられていませんし。それが何を意味するのかは、他の星々たちも充分に理解しているでしょう》
うん、俺は浅い理解しかしてないけどな。
契約で転売などはできない仕様だが、錬成陣自体は他の世界に持ち込めるし、使うことも当然できる。
まあ一度使うと錬成陣自体は消滅し、解析に使うことはできなるし、使う前に解析しようとすれば、それだけでもう自動的に消滅するような仕様にはしておいた。
それでも、権能級の力で強行突破すればできなくはないだろう。
……ただそれができる連中に、わざわざ人造人間が必要なのかは問わないけれど。
「はてさて、これからどうなるでしょうね」
《しばらくの間は、錬成陣を検証していく者が増えていくでしょう。それらは[掲示板]という形で残り、人造人間に対する認識もそこから少しずつ変化していきます》
「それで、どんどん広まっていく人造人間をやがては原人たちも購入する……そこまでいけば、上手くいったも同然なんですよね」
ただ、もう少しばかり何か手を打っておきたいところ。
どうしたものか……とりあえず、今後について再度話し合っておくべきか。
人造人間のアレやコレやはあんまり書くことが無いんですよね
……正確に言うと書けない、というかだいたい禁則事項となります
そもそも人造人間って概念自体、そんな感じですよね
p.s. 無字×969
睡眠時間で予定が狂う作者です
頭痛がなぁ……寝すぎるとこうなりますよね
バランスって大切、そう思いつつも疲れるとすぐ寝てしまう作者でした




