表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
287/3045

対応方法



「そういえば『超越者』としては、権能を奪う能力者をどう考えているんだ?」


「ほとんどの者は、自分の権能が狙われない限りは放置する予定だな。良くも悪くも、自分さえよければいいと考える、我の強い者たちが多いからな」


「そうか……」


「私もまた、国の者に被害を及ばさない限りは傍観しようと考えていたのだが……奴らは侵略を行った」


 今回【魔王】と会えたのは、そうした一連の騒動があったからこそだ。

 実際の被害はなかったようだが、それでも攻めてきたことを否定する余地はない。


「そう、だな」


「わざわざ魔族領まで向かい、攻め滅ぼす気はないが……そう何度も、奴らを見逃すわけにはいかない」


 そうすれば、必ず被害が起こるだろう。


「エリクサー、売ろうか?」


「たしか……『錬金王』の特権だったな。すでに会ったようだな」


「お蔭様で、だけどな」


 むしろ、作ることを求められていそうだ。

 できるだけ情報を頂いているが。


「では少し、対価はいくらだ?」


「必要ない……と言っても、そっちは納得しないか。魔術に関する本か魔術のスクロールでもあればくれ」


 即座にそれらを用意する『騎士王』。

 俺もまた、体の欠損が再生する程度のエリクサーを数本取りだして渡す。


「──感謝する。これで少しは無意味な死を止められるな」


「増血効果もあるらしいけど、部位の再生にエネルギーを消耗する。飲ませる前か後に栄養を補給させておけ」


「了解した」


 そう言い、串焼きを食べ終えた『騎士王』は立ち上がる。


「ではまた、今度もこの場所で」


「ああ、できるなら仕事をサボることなく来てくれよ」


「…………ではまた、今度もこの場所で」


 ツッコミは入れなかった。

 どうせ『騎士王』も、そういった理由で二度目を言ったわけじゃないだろうし。


 転移の魔術を使った『騎士王』は、光の粒子と化して消えていった。


「さてさて、俺もそろそろ動こうか」


 イベントの残り時間もそう長くはない。

 何もしないままでは、メールなど生産関連しか来ないだろう……生産に関しては、ほぼ間違いなく来ると確信しているのだ。


「というか、俺の討伐数の中にドローンやカエンが倒した数って含まれるのか? カエンは完全に自我を持っているし、ドローンは俺じゃなくてプログラムと『SEBAS』による遠隔操縦だったからな……」


 そうなるともう、まさに微妙なところだ。

 装備したアイテムで倒した、というならばまだしも、完全に俺の手から離れたアイテムが勝手に倒したということだしな。


「もう一度、巡るかな?」


 それから残り時間が終わるまで、再び色んな場所で色んなことをやってみた。

 ──そして、終了の時刻となる。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=196149026&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ