表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虚弱生産士は今日も死ぬ -遊戯の世界で満喫中-  作者: 山田 武
罪深き侵攻と天へ至る梯

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2862/3099

天界外周調査 その01



 天上世界 ギリシア神話


 休人たちが訪れる前、誰も就くことができないでいた職業──遺失職。

 現代ではその認識であっても、過去には就職者が居たのでは? 俺はそう考えた。


 そんなこんなで、準備を整えた翌日には再び天上世界の地へ向かう。

 前回のようにいきなり殺されるようなことは……ああうん、あったようだ。


「あちらですか……」


《視線を確認しました。ドローンを向かわせます》


 視線、もとい死の線に敏感な俺の柔肌が敵意に満ちたソレを感じ取った。

 一度分かれば充分なので、最低限ダメージが起きないよう結界の膜で身を包む。


 かなり反則に近い感知方法だが、普通にやれば当然死ぬからな。

 そもそも、いろいろと技巧としては扱いづらい代物だ……俺もほぼお任せだし。


 分かったのは方角のみ、あとは[称号]や『SEBAS』の解析のお陰。

 つまりそちらは専門家にお任せして、俺は俺で調査を続けた方がいいというわけだな。


 建物の残骸に近づき、軽く手を当てる。

 脳裏で意識するのは、創造神の御業の一片たる:DIY:──求めるのは残骸が、かつてどのようにして加工されたのかの情報。


「──なるほど、推測の通りでしたね。触れて確かめれば、:DIY:が知識を教えてくれました」


 前回は様子見での来訪だったこともあり、この手段を取ることは無かった。

 言うなればネタバレ、来てすぐにやるのはあまりにつまらない。


 だが冥界に行ったりその一回で得た情報を精査し、推測し理由をいくつも考えた。

 ならばその答え合わせをし、正解を知るのも悪くないだろう。


《というと、やはり?》


「考えていた加工技術、かなり高度ですね。それこそ、例の取り決めから更なる発展が狙えるかもしれません」


 ──何でも斬れる剣や絶対に壊れない盾、なんてものは世界に存在しない。

 現実でも矛盾、という概念が生まれるとされているが、こちらの世界だともっと単純。


 世界の優先度、何かを押し通すモノがあるとして他より優先されれば果たされる。

 切断なら斬れるし、不壊なら壊れない──内容は問わず、高ければ高いほどイイ。


「材質は……やはりアダマンタイト、余程頑丈さにこだわったのかもしれませんね。ですが、それを壊すだけの力によりこの残骸は生み出された。まあ、そちらは力技ですし、あまり興味ありませんが」


 創作物の定番であり、EHOでも有名な鉱物の一つアダマンタイト。

 武具などに用いられることが多く、ごく稀に建築物などにも使われている。


 それらの加工技術は把握しているのだが、目の前の残骸はそれらを上回っていた。

 どちらかと言えば、従来のやり方は職業やスキルの補正によるごり押しだ。


 しかしここのそれは違う。

 それらによる加工では見受けられない、切断や敷き詰め方にも『人らしさ』とも呼ぶべきものがある。


 独りの権能持ちが無双した、なんてありそうな話ではない。

 誰でも、その技術を扱えば必ずできる……それが技術の凄いところ。


 やはり、調べてみないといけない。

 ワクワクを隠せないまま、更なる情報を求めて周囲の散策を始めるのだった。



※システムによる加工(修正するかも)

予め■■された動きを、システム権限(レベル度合い)によって再現する

初めてであっても、最低限加工に必要な動きはできる

結局のところ、スキル『に使われる』ではなくスキル『を使う』ことを心掛ける必要がある


p.s. 無字×929

様々な理由で時間が無い状態で書いている作者です

帰宅後はだいたい爆睡なので、起きるタイミングが遅くなると後が大慌てなんですよね……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=196149026&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ