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虚弱生産士は今日も死ぬ -遊戯の世界で満喫中-  作者: 山田 武
罪深き侵攻と天へ至る梯

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違法侵入者 その16



 二番目にヤバいらしいクラン『EEE』は聖人みたいな休人に率いられていた。

 何も知らないということはないだろうが、実力は本物というわけだ。


「あとあんまり情報が無い『BBB』と『CCC』、ここはそれぞれ技術と情報の観点から犯罪をやってる集団だ」


「情報の方は何となく分かるぞ。むやみやたらに漁っている感じだろう? でも、技術をそこと分けるってことは……」


「『BBB』の連中は、禁忌に触れても空想の技術を実現させたい連中だ。『CCC』は情報のためなら、禁書庫だろうと禁域だろうと侵入する連中って違いがある」


「……どちらにせよ、犯罪ってわけだ」


 技術が害を成すから犯罪に指定されているわけだし、暴かれては困る情報があるからこそ書庫や特定の区域は立ち入り禁止となっていた。


 それらに手を出しているからこそ、人殺しで無くとも犯罪者というレッテルを張られているわけだ……軽犯罪だろうと重犯罪だろうと、犯罪は犯罪である。


「とまあ、ここまで語ってきたのが五つのクランで構成された犯罪組織なわけだ。あんまり無茶はするなよ? 最悪、リア突とかさねかねんし」


「そういう事件ってあったのか?」


「いや、無いな。少なくとも、悪意を持ったヤツが情報を知って利用する……って展開はまだ。ラブコメみたいなのはともかく」


「…………あー、うん。らしいな」


 偶然、EHOの会話をしているところを現実で聞かれ、話が合うと思ったら……みたいな創作物みたいな出来事。


 プレイしている人数が人数なだけに、絶対ないとは言い切れないのだが……それでも、宝くじの当選より低い確率だと思うんだが。


 どうしてそんな話を知っているのか、当然聞いているから──当の本人より。

 本当、不運と幸運な両親から生まれた子は片方に似ず幸運(一部特化)になりました。



 閑話休題(ラブコメたいしつ)



 ある少年の出来事はさておき、少し雑談をしているとタクマの設置した魔道具が起動。

 対話の水晶という魔道具で、対となる水晶の持ち主と会話ができる代物である。


 ──片方が十全ならもう片方は割れていても使えるため、信頼できる連中にばら撒き情報を買い取っているわけだ。


「……おう、そうか。分かった、まだ未知の情報だった。謝礼はいつも通りな…………。ハァ、うん……ハァアアアア」


「なんだよ、その深い溜め息。わざわざこっち見ながらするなよ」


 通話を終えたタクマは、なぜかこちらを変な目で見てくる。

 まるで訝しむように、そして不憫なものを見るかのように……。


「するに決まってんだろう。なんで、無茶するなって話をした次には、もう新たなトラブルに巻き込まれてんだよ」


「……帰っていいか?」


「情報料差っ引きたいから聞け。お前のとこの例の都市が狙われてるとよ」


「……どこから?」


「──『AAA』」


 少なくとも、俺と『千変』&『万化』との繋がりからアイスプル関連の情報に行きつくことは無い。


 つまりこれは、別口で狙われている。

 例の都市──すでに休人たちに一度公開した、アイスプルに建設した無人の都市にして偽りの大陸。


 まあうん、隠れ蓑にはちょうどいいよ。

 でもさあ、どうしてこうもフラグが立ったから、みたいな感じで続くんだ……。



※非合法クラン『BBB/CCC』

どちらもある意味、情報を求め犯罪行為に走るクラン

ただし、前者が求めるのは革新的な技術──要はマッドな技術者

後者が求めるのは未知なる光景──要は迷惑系な旅行者

なまじ実力があり、かつ死に戻って何度でもトライ&エラーを繰り返すため、それぞれ禁忌をごり押しで成し得てしまっている


p.s. 無字×887

そろそろ終わるソシャゲの、限定ストーリーを終わらせた作者です

途中で分岐があって、EDも二種類ございました

ある意味、どちらでも良かった気がしましたね…………まあ、その後の原作の流れを考えると、もちろんダメな感じでしたが

サービス終了は翌日のお昼頃……仕事やっている間に終わっちゃうんですよね

昔、やっていたヤツはオフラインでもストーリーなどを見返すことができましたが、今回のは無理な気がするな……どうなるんだろう

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