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虚弱生産士は今日も死ぬ -遊戯の世界で満喫中-  作者: 山田 武
罪深き侵攻と天へ至る梯

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違法侵入者 その06



 エクリの体で無双プレイに勤しみ、犯罪者集団をサクサクとキルしていく。

 だが彼らは復活する、犯罪者である彼らは死んだときに監獄へ行く仕様のはずなのに。


 その現象こそが、双子が俺をここに招いた理由。

 デスペナは受けているようだが、ここを復活地点として利用できているようだ。


「……どうですかね?」


《かなり高度な隠匿がされております。いくつかダミーも用意されていまして、難航しております》


「なかなか策謀が上手な方が、ここに居るようですね……オーナーの方はどちらかというとガキ大将のような人とのことでしたので、サブオーナーの方でしょうか?」


 問いかけるように呟く俺だが、それを聞いている連中に返事をする余裕は無い。

 周囲ではエクリの影、そして[カゲフミ]による影分身(物理)が行われている。


 徴収対象は当然、彼ら自身。

 小細工を一つ加えることで、彼ら自身が踏みつけた場所もまた、影の領域として蝕むことができる。


 結果、復活してすぐにここへ戻ってきたヤツの影響で、彼らの拠点もその対象に。

 レベル差云々で先に挙げたオーナーたちには使えないが、雑魚狩りには充分。


「そろそろ仕上げといきましょう。まずは、足止めを──“影踏ミ”」


「う、動けねぇ……」「拘束系の状態異常、しかも条件付き!」「影踏みって俺たち踏まれてねぇだろう!?」


「私の影が届いていれば、その地続きで条件達成です。それでは、しばらく檻の中で待っていてくださいね──『影空間』」


 エクリの根幹である闇精霊の固有種。

 ソレの持つ闇への干渉性を以って、影に空間を生み出し身動きを取れなくした連中をぶち込んでいく。


 少なくとも自発的な[ログアウト]はできなくなり、精々[スーサイド]による自害で脱出するぐらいだが……犯罪者の場合、このシステムが使えない仕様だからな。


 逃げることもできないまま、彼らは影の中はズブズブと呑み込まれていく。

 演出が大切なので、亡者の手が引き摺りこむような感じに影を操作してみました。


 それなりに悲鳴を上げたりしてくれて面白かったのだが、むしろここからが本番。

 軽く一息吐いてから、拠点の方へ向け声を発する。


「さて、準備運動も済みましたので、そろそろ終わらせたいところですね……それなりの相手には、もう飽き飽きしましたので」


「──そう言うなよ、アレでもレベル200超えなんだぜ? いちおう、こっちじゃ強い方だろうが」


「生憎、私が普段接しているのは上澄みの中の更に上澄みでして。満足するしないではありませんが、あまり強さを感じることができませんでした」


「はっ、つまりアンタもそういう連中と同じくらい強いってわけだ。いいねぇ、それこそ殺し甲斐があるってもんだ!」


 まずは挨拶、とばかりに拠点から物凄い勢いで飛び出し、攻撃してくる何者か。

 俺はそれを迎え──ることはなく、サッと会話中に仕込んだ転移術式で躱すのだった。



※[スーサイド]

急に出てきたのでこちらの説明……一度【殺人王】について書いたけど、そちらは次話にて

内容は至ってシンプル──自害

某ポケットの怪物の金剛石/真珠でもあったような、また某古き作品の「*いしのなかにいる*」といった状態から、強制的に脱出するための方法

ただし、自害という扱いになるため、通常よりもデスペナは重め

何より、犯罪を犯した休人はその機能を使えない……正確には使えるものの、罪状に見合った(以上の)ペナルティが課せられるので基本は使われない

──なお、外部切断などの強制[ログアウト]時も、同様に[スーサイド]を使用した扱いとなる


p.s. 無字×877

急にパズルから猫戦争に切り替えた作者です

イベントも盛り沢山……とりあえず、塔を登り切りました

今まで手を付けてこなかった降臨やらチビの開眼やらレジェンドやらも一気に

……真は無理、遠いもん

とりあえず、日を置いて降臨を全部終わらせます

レベルも今まで40止まりだったし…………稼がないとなぁ

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