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虚弱生産士は今日も死ぬ -遊戯の世界で満喫中-  作者: 山田 武
手を染めた背理と背離する決戦

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特殊耐久サバイバル部門閉幕 その05



 何だか職業についてのおさらいをした気になりつつ、自分がイベントを経てより禍々しい感じの[称号]や職業の開放をしていたことに、ちょっとだけセンチな気分になった。


 ちなみにイベント中、彼らに施した改造は大きく分けて二つ──戻せる(かへん)戻せない(ふかぎゃく)か。

 前者は主に原人向け、後者は休人向けである……戻せなくても、死ねば戻るからな。


 休人の死に戻り仕様に任せた雑なやり方。

 どうせ大半の連中は討たれただろうし、原人用の方も意図して治せるレベルに留めてある……それぐらいのフォローはしておいた。


「創作物ならその辺、相手の都合を無視してねじ込むかもしれないけど……うん、家族がドン引きするだろうし。ギリギリ昔の仮面のヒーロー風ぐらいにしておいたんだよな」


 まあ、魔獣の力を使っていた関係で、見てくれは悪役っぽかったけど。

 聖獣とかの力を使っていたら、もっとマシに……いやうん、なんかダメそうだ。


「まあ、将来ファミリンジャー(仮)でもやるときは、イイ感じのデザインを何か開発してくれると助かる」


《お任せください。皆様の嗜好に合わせたモノをご用意してみせましょう》


「……ルリはともかく、マイ辺りはやってくれなさそうな気もするけど。あの娘はまあ、似た感じのことがもうできるし、そこからアプローチしてみればあるいはか?」


 従魔師だけでなく、何かしら人ならざるモノを使役する職業というのは、そうした存在の力をその身で体現するような能力を持っていることが多い。


 憑依だったり融合だったり、少々見た目に作用するような形だ。

 マイもそれを使い続けていけば、デザイン次第でやってくれるかもしれないな。



 閑話休題(がったい!)



 そうこうして時間を潰していると、集計が終了し結果発表となった。

 改めてUIを操作して画面を表示するとそこには──


「……上位入賞できてるな」


 当初の予定では、星樹の枝は入賞で選択できる報酬として手に入れるつもりだった。

 だが、ポイントの高額さからもお分かりの通り、ポイント指定の限定品である。


 ……お陰様で、後から見れば気になる品もだいたい諦めることになったな。

 それに見合う価値のある品、星樹の枝がそうだと信じているのでいいのだけれど。


「報酬はイベント関連のアイテム、それと製作したりしてもらったアイテム、あとは魔獣の素材なんかだな……『SEBAS』、中立地帯で獲れた対魔獣用の素材なんかは回収できるようになるか?」


《はい。高額のポイント交換、あるいは上位入賞報酬でフィールドを獲得可能です》


「前の……コラボイベント関係のアイテムが採れるようになったアレと同じ感じか。場所については問題無いし、とりあえずはそれを交換しよう。あとは中位と下位以上入賞の分なんだが……やっぱり一つはこれか」


 上位入賞の報酬を選び終えた。

 魔獣に効いたアイテム群だが、研究すれば他にも用途が見つかるかもしれないので、それをやってみるつもりだ。


 そして、それ以外の報酬の選択。

 俺が気にしたのは、結局そこまで出番を設けられなかった対魔獣兵器である銃。

 これ、もし放置したらどうなるのだろう?


《その場合、迷宮やガチャの景品として組み込まれる可能性が高いですね。イベントへの参加はそれと同時に、アイテムの所有権を譲渡することにもなっております》


「……本当、契約書はきちんと全部読まないとダメだよな。うん、これは外に人には渡したら不味いし、中位入賞報酬で交換だな」


 それから入賞報酬もサクッと選んで、景品交換を終える。

 すまんな、性能的にも技術的にも世に出回らせるわけにはいかんのじゃよ。



※所有権

基本は製作者、そしてそれを購入したり譲渡された者に発生

窃盗した物は一定時間経過後に暫定的に、しかし捕縛や死亡などで回収されると所有権が無くなる

それを拾われれば拾い主に所有権が発生し、一定時間放置された物は──世界から消失し、その後迷宮やガチャの景品として再出現する


──これらは一般的なアイテムの話、特別なモノには相応の待遇が成される


p.s. 無字×848

時間の使い方を間違える作者です

おかしいな、考えた予定と違っている

何がダメだったのでしょう…………うん、爆睡だ

おのれぇ……ダブルミーニングで嘆く作者でした

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