特殊耐久サバイバル部門後篇 その46
※修正のお知らせ
『超越者』の権能として登場した『拳王』
これを『極拳』へ変更しました
最高にして最強の存在『騎士王』。
彼女の力をその身に体現し、行うのは触れたらアウトな鬼ごっこ。
タッチされたら俺はソイツの能力を一時的にフルコピーし、それを『騎士王』の権能とハイスペックな体で利用するという超極悪なゲームである。
「『星域』、そして“精辰星意”。さぁ、楽しみましょうか!」
魔獣の領域であるこの空間だが、主とその遣いから了承を得ることで自己領域の形成を許されている。
あちら側も強引に展開してくるだろうが、やはり許可の有無で通しやすさは違う。
裏切り者に属することで得た、装備の全開放及び:DIY:の制限部分解除は最高だ。
使えないはずの星具シリーズの再構築により、アイスプルとしてこの場を書き換え。
特級職【救星者】の外敵用能力を起動し、この場の全員の能力値を著しく下げていく。
「いえ、例外が居ますね……だんだんと休人たちの台頭に合わせて、皆さんもまた同様に強くなっているということですか」
弱体化は俺とのレベル差で行われる。
カンストした俺のレベルは999、職業の方は表記が無いのでそれ以上は増えない。
種族と職業、双方の合計レベルで判定というのは一種の温情であろう。
そして、その温情を受けてデバフを跳ね除けた真の強者たちがこの場にはたくさん。
「普通、人族のレベル限界は500で止まるはずなのですがね……」
「ここに居る者の一人でも、貴公は普通の枠に収まると思ったか?」
「ええ。私とか」
『…………』
なぜだろう、会話をしている『騎士王』だけでなく他の面々からの冷めた視線が……。
まったく、どこからどう見ても普通の一般人だろうに、逸叛人たちの意見は無視だ。
「こ、コホン。とにかく、時間はお互い長くは使いたくないでしょうから。さっそく始めるとしましょうか!」
《──エクリの能力を行使、闇を介し転移を実行します》
この場は俺が設けたもの。
ゆえに事前準備として、エクリが支配済みの闇が辺り一帯に散らばっている。
まあ、その大半は逸脱者連中に処理されているのだが、やり残しはそれでもあった。
闇と闇を、それこそ点と点を線で繋ぐように結び付けて通路を形成──そこを渡る。
「そこかっ!」
「正解──“ミラーリンク”。そして即座に使用しましょうか。対象指定、『極拳』」
「あっ、やっべ」
「──“我闘無敗”、“戦歴軌績”」
襲撃したのは『超越者:極拳』。
権能と最上位職を有し、物理だろうが魔力だろうが問答無用で殴れる彼だからこそ、俺の不意打ちに即座に反撃した。
……そう、迎撃したのだ。
指輪を嵌めたその手で俺は向かってきた拳に対し、能力の発動を宣言。
鏡の指輪が煌くと、その効果を発揮。
俺の就いていない、世界にただ独りしか就けない職業の能力を叫び──その効果が正常に機能した。
※超越者『極拳』
権能の保持者にして、極級職に就くヤバいヤツ
前者も後者も条件が似通っており、当人的にはやりたいことをやっていたら手にしていた感じ
──ただし、至る過程は修羅の道、それを平然とできることこそが異常
p.s. 無字×839
一年に一度の楽しみ、その予定をチェック……絶望した作者です
なぜ今年に限って平日なのだろう、しかも有給使いづらいし
割り切り、切り捨て、考えに考えました……まだ先のことですし
背に腹は代えられない、詳細はまたいづれ




