表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
256/3050

VS巨大タコ



 S11W6


 行商人プレイもいいが、もういっそのことエリアを解放してみるのもどうだ?

 変なことを思えたので、とりあえず行ってみることにした。


 相も変わらず正方形のキューブが海中で漂い、解放される瞬間を待ち望んでいる。


 そんな様子をボートの上から見てから、俺はポケットの中からある物を取りだす。


「マジックハンドー(濁声)!」


 オオサンショウウオの経験から、射程距離がほぼ無限なマジックハンドを作りだした。

 義手としても使え、生体神経を接続しているので、プレイヤーが触っていると誤認させることもできる。


 ゆっくりと海の底へ沈み、ついにキューブへ触れる。


「お、おわっ!」


 瞬間、激しい波に襲われた。

 安定装置が作動しているため、俺に揺れはないがそれでも驚く。


 何かが海中から現れる様子は、映画みたいで興奮するからだ。


『QUUUU!』


「タコって鳴くんだ……」


 別にイカと特性が合体しているクラーケンというわけでもない、ただ超巨大サイズのタコが居る。


 しかし、タコの特徴は様々な種類から受け継いでいるみたいだ。

 テナガダコやミズダコ、ヒョウモンダコなどいろいろと特徴が多く見受けられる。


『QUUUU!』


「しかも配下召喚まで……全種類のタコが相手とか、タコパでもさせたいのか?」


 飛剣魚以上の数のタコが、海面から飛び出していっせいに飛びだしてきた。


「ボス戦だけど、これってどうやって倒せばいいんだろうか。──まあ、ポチッとな」


 音声コマンドではなくボタンを押して、ガトリングスタンガンを連発してみる……が、その膨大な数に圧されてボスまで届かない。


『QUOOO!』


「おまけに無限召喚、いやはや面倒になってくるなー」


 巨大タコが鳴くたびに、海中に魔方陣が生まれてタコが現れる。

 お蔭でたこ焼き屋は開店できそうだが、どうせなら勝ちたくなるよな。


「特殊兵装その3──サンダーフレーム」


 今度は音声コマンドによる起動。 

 使用した途端、周囲十メートルの海面にいたタコがいっせいに脱力する。


 名前で分かると思うが、結界の外側に強力な電圧を流すだけの機能だ。

 電気は水の中に入るとその強さを著しく減少させるので、十メートルまでしか効果を届かせることはできなかった。


「そしてそれを常時使い、ボスの所まで向かえば……殲滅の開始だ」


 近づけば近づくほど、タコは数を減らす。

 巨大ダコがどれだけ喚こうが、現実は変わることなく──十メートルの距離に届く。


『QUUUUU!?』


 HPバーが視えたなら、急速に減っていく生命力を確認できただろうか。

 悲鳴のような声を上げ、巨大タコは雷がごとき力に痺れていく。



 そして数秒後、目の前にお知らせと質問が表示される。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=196149026&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ