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虚弱生産士は今日も死ぬ -遊戯の世界で満喫中-  作者: 山田 武
手を染めた背理と背離する決戦

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第一回職業解放後篇 その10



≪さぁ、残り時間もあと僅か! 超激レアイベントであるキャプテンからのご指名だ! 腕に自信のある奴は名乗りを上げろ! 勝てばご褒美、当ててもご褒美! とレジャータイムの時間だぞ!≫


 第三陣で脱出しようとしていた俺、だがその内容が【大船長】によって変更された。

 強大な魔物や強力な実力者、それらを相手取り俺はその先へ向かわねばならない。


「……ああなるほど、こう来ますか」


 待ち時間が長かったので、すでに俺は次の階層の階段に来ていた。

 もしかしたら次の層に変更、と思ったがどうやら違っていたようで。


 代わりに階段の入り口が結界で閉ざされ、通行できないようになっていた。

 無論、強引な手段で突破することもできなくはないが……次の階層に代わるだけだ。


「ですが、こちらの方が都合がいいと言えばいいのでしょうか。迷宮の機構で、絶対……ではありませんがきちんと結界が張られている方が、背後を気にせずに戦えます」


《壁を擦り抜ける、といった職業能力もございますのでご注意を》


「それに、遺製具もね。手段は何であれ、こちらは対処に追われるわけですし。その点、この結界であれば透明である以上こちら側から認識が可能です……迷宮の壁って、その把握が難しいんですよね」


 まあ、【探索者】や【探険者】系の職業ならば、そちらにも対策可能らしいけど。

 俺ではまだまだ辿り着けない領域、そして強制解放もできない職業群とのこと。


≪ターイムアーップ! お待たせしました、これよりトレジャータイムスタートです!≫


「……始まりましたか」


≪ルールは簡単、挑戦者の下に辿り着き攻撃して倒すだけ! 参加者の皆さんは、ランダムで迷宮内に転送され、そこから向かってもらいます! ただし、挑戦者の近くには行けませんよ! 障害物も配置します!≫


「おおっ、本当みたいですね」


 迷宮内の構造が一部変更されていく。

 だが、それは本来探索中の者が居る場合に大規模な干渉ができないという機構に反してしまっている。


 なのでこれはおそらく、迷宮としての運用ではなく、神代魔道具の船としての機構なのかもしれない……そんなことを考えている間に、準備が整ったようだ。


≪さぁ、それではお待たせしました! これより順次、皆さんを転送いたします! ──もちろん、挑戦者の方も退屈させませんのでご安心を≫


「……嫌な予感が」


≪それではトレジャータイム、スタート!≫


 宣言と共に、迷宮内に多くの存在が出現。

 死の警鐘がガンガンと鳴り響き、俺に身の危険を知らせてくる……それは、誰も転送してこないはずの俺のすぐ近くにも。



レッツ、トレジャータイム

……うーん、これ【大船長】というか【海賊】な気がする


p.s. 無字×571

時間なし、急ぎます

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