表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
165/3050

神像 前篇



===============================

クエスト:『神像の作成:???』


説明:イメージは任せるから、直しておいて


基本報酬:???


  このクエストは強制受注となります


===============================


 祈りのために目を瞑っていた俺が、再び刮目してみると──依頼が表示されていた。

 この適当な依頼内容……どこかで見たことがあると思うんだよな。


「どうですか、何か変化は?」


「……えっと、分かってましたか?」


「はい。これは天啓ではなく、あくまで私の勘ですがね」


 どうやら神父さん、この展開になることを知っていたみたいだ。

 そんな回りくどいことするなよ、言われれば普通にやっていたよ、とも思うがとりあえず我慢だ。


「これから神像の修復を行わさせてもらいます、よろしいですか?」


「当然です。こちらもすでに、道具の方は揃えてあります。ただ、材料となる素材の回収の方をお任せしたいのですが……」


「いえ、大丈夫です。ですが、少々特別な方法で修復を行いたいので、神父さんには一度出てもらいたいですね」


「そういうことでしたら」


 神父さんは道具をこの場に残し、再び子供たちの元へと向かった。

 本当、現代の親よりも親らしい人だよ。

 俺もあんな風に、子供から慕われる父親であり続けた……いって、今もそうだよな?




「それじゃあさっそく──:DIY:開始!」


《:DIY:が起動されました

 使用者『ツクル』の指定能力値──概念崩壊……成功しました

 アイテムの作成成功後、または条件無視によって解除されます》


 いつもの連絡と共に、俺の虚弱ステータスは最強ステータスへと塗り替えられていく。

 特に見た目に変化は無いのだが、体の中から熱いナニカを感じられる。


「まずは材料の用意からかな……」


 神父さんは、材料が取れる場所や買えるまで教えてくれた。

 時間をくれれば自分が取ってくるとも言っていたが、忙しい人に重ねて仕事を与えるのは嫌だったのでやんわりと断った。


 それに、一瞬で用意できるからな。

 ポケットの中から装置を取りだすと──


「ペタッと触れまして、解析っと」


 そのまま神像に張り付ける。

 これはアイテムの材質を調べ、その情報を別の場所に送るための魔道具兼機械である。


《解析完了。素材の情報を報告します──》


『SEBAS』はそれを即座に纏め、簡潔に俺へと報告する。

 一見、ただの石像のようにも見えた神像だが、やはりファンタジーというか……解析不可能な神の力とやらが籠められた一品だということが判明した。


 たぶん、俺が直すとそれが再び石像内に循環して神像として使えるのだろう。


「……よし、多分イケそうだな。というか、それだけならトライ&エラーを重ねればいずれできるか」


 神父さんには悪いが、自前の工具を使わせてもらおうか。


 俺が次に用意したのは──



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=196149026&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ