表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
100/3042

イベント参加



「イベント? 俺も参加できるのか?」


「いや、今までお前が出ていなかったことにビックリするわ」


「俺もいろいろとあったんだよ……狙われたり、追われたり、誘拐されたり……ああ、本当にいろいろとな」


 その結果、一度もイベントに参加していない俺を笑えよ。

 どんなイベントでも大活躍な家族と違い、そもそも参加すらできてないんだぞ?

 俺にどうしろって言うんだ。


 拓真も俺の深いため息を見て、そこには何も触れずに会話を続ける。


「安心しろ、今回のイベントはたぶんお前でも楽しめるさ。なんせ、どんな奴にも活躍の時があるって公式サイトがご公認だからな」


「へぇ~、そりゃあ大胆な発言なこって」


「前のイベントは……もう、弱者は不要と言わんばかりの内容だったからな。初心者そっちのけで、強者たちが荒れ狂う戦乱の世だ」


「……だけど、うちの家族は全員満足したと言っていたんだが……」


「そりゃあ覇者だしな、戦乱の世を平定した真の強者の一角だ。今回のイベントが同じ内容だろうと、誰も逆らえないだろうさ」


 遠い目で、そう語る拓真。

 いや、本当に何があったんだよ。


「そ、そうか。それより今は、今回のイベントについて話してたんだろう?」


「……お、おう、そうだったな。悪い悪い、あのときのことが色々とフラッシュバックされてた。──今回のイベントは、簡単に言えば星ごとに分かれたチーム戦だ」


「チーム戦?」


「アドベンチャーワールドみたいな星、いっぱいあっただろ? マジックワールドとかプロダクションワールドとかさ。そこのチームごとにイベント中にポイントを稼いで、どこが一番ポイントを手に入れられたか、それを競うんだ」


「それ、アドベンチャーワールドの奴が圧倒的に有利だろ?」


 一番デカいサーバー、それが俺が冒険の場として赴いているアドベンチャーワールドである。

 逆にアイプスルは、極小だろうな。


「ああ、チームの人数にさすがに平等性が無いことは分かっているさ。だから、星ごとに呼びかけをしているだろ。うちのチームなら報酬にこれをプラスする、とかそんな感じでさ。お前、見てないのか?」


「そうだな、まったく気づかなかった」


「冒険者ギルドで、よく宣伝していたんだけどな……」


 それなら分からないか。

 俺の活動範囲は、死に戻りの地点から東に行く辺りしかないからな。

 北にある冒険者ギルドには、なかなか行くことがないんだよ。


「人数に差があれば、人数の少ないチームの手に入れられるポイントに補正が入るし、多分大丈夫だろうさ。それより、お前はどこのチームで参加するんだ? やっぱりアドベンチャーワールドか?」


「うーん、そうだなー。一番面白い選択ってのが、良いな」


 そして、俺は──。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=196149026&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ