1羽目 森に捨てられたすずめちゃん
よく晴れた日の朝。
一羽の雀が変化を遂げようとしていた。
「実験は成功だ!やった、やったぞ!」
・・・実験?
辺りを見渡す。
ここは何処なんだろう・・・私は・・・・・・
そこで雀は力尽きた。
「おい、起きろ。・・・ちっ」
男は分厚い扉を開け、出て行く。
その後ろでは三人の盗賊がこそこそと話し合っていた。
「なぁ、俺があの研究者に恨みがあるってのは話したよな?」
「あぁ。それがなんだよ」
「あの雀、まぁ今は人間だが…連れださないか?」
「はぁぁ?!窓が高いから辛くね。まじで」
「頼むよ。その代わり、昨日盗ったもんは二人で分けてもいいぜ」
「うぉぉ!まじかよ!まじで」
「…そんなに困らせたいのか?いや、俺にとってはいい話だから、協力するが」
「よし、じゃあ、あいつが戻ってくる前にやるぞ」
三人の盗賊は、協力し合い窓から人間になった雀を外に出すことに成功した。
そこから、あの研究者に見つからないよう、近くの森に元雀を隠した。
「いいのか?あの人間。結構ランクが高いモンスターが多いよな」
「襲われても知らねぇよ。あの研究者が作った化け物だ。いなくなった方が安全だろ」
「そうなのか?まじで」
盗賊達は村へと戻っていった。
雀が起きたのは、まだ日が出ていない時間だった。
どこ?ここ・・・暗い・・・怖い……
まだ、雀は困惑していた。が、背後から草が擦れる音が聞こえ、危険を感じる。
雀は、無意識に腕を広げるが、飛べないことに気付く。
あ、どうしよう。
そして、後ろを振り返った雀は、自分の倍以上ある、蛇を見上げていた。
補足です。
突然ですが、雀ちゃんは、服を着ています。
実験が成功したと言ったのは、雀ちゃんが起きたからで、人型になった時に研究者は服を着させていました。
説明が下手ですみません。