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#4 既にタイトル考えるの飽きた

吉田名言集



「あーあ、どっかに女子高生のパンツでも落ちとらんかなー」





勇敢で心やさしき熊に思いを馳せるも、そうだ吉田だ。吉田はどうなった?


「俺の他にもう一人いたはずだろ!? そいつはどうなったんだ!」


「んー、だから話は最後まで聞いてほしいかな。

熊を倒した私は、車の中で詳しく描写したらR15指定しなきゃいけない感じでグロい怪我して瀕死の貴方達を見たわ。

……城でも町でも、どこに行っても嫌われていた私、そんな私を命懸けで助けてくれるなんて!

なんていい人なのかしら! この善良な二人組をこのまま死なせてなるものか! だからあなた方をこの世界に連れてくることにしたの。ホタル魔法はアッチの世界じゃ効果がイマイチですからね。

転移陣に入る前にホタルドレインで辺りのホタル共を根こそぎ採取するのも忘れずにしたわ。究極魔法で大量に消費したせいで不足してしまった、あなた方の治療ホタルを確保するためです」


「じゃあやっぱり、君が助けてくれたんだな!」


「ええ。しかもホタル魔法の加護により、新たなる力を貴方達は授かったのです!

その証拠がこの軽バンです!!」


ババーンと片手を広げて

軽バンを指すユーリュさん。


うん。軽バンだね。俺らが乗ってた車だね。



それが何?


「あー、ユーリュさん? 異世界だとか魔法だとか、そんなんはひとまずどうでもいいんだ。とにかく吉田の野郎はどこにいるのか教えてくれや」


「俺ならここにおるぞ」


「そうかならいい……は?」


声は車から聞こえてきた。

車内に居たのかと思いたかったが違う。明らかに『車』が『喋って』いた。


「見たか!! ホタル魔法の力を見たか!! これぞホタル魔法高等蘇生術式……その名も車人間ッッ!!!」


「宮崎君。俺、車になったって言ったら……笑う?」


笑うどころか頭が痛ぇよ。



「ちょっと待て理解が追いつかない」


「いいえ待たないわ! 何を隠そう私ユーリュはクライライ国の王女! 反乱軍に攻め入らられ王位を失った…。

だけど! あなた達にはもう一度助けて欲しいの! 私がもう一度王位に返り咲くその手伝いを!!」


「なんだよ吉田お前居るならなんか言えよバカがー! バッカお前心配しただろこの野郎! この野郎!」


再開の喜びから思わず車にヤクザキックだ!

ガン!ガンガン!


「痛っ! ちょっ痛たたた! ごめんごめーん、宮崎君が驚く顔が見てぇーから黙っててほんまゴメン!」


「クソがぁー! ゴミムシがぁー! チンカスがぁー! 会えて嬉しいぞボケナスがぁー!」


姿形は変わっても吉田は吉田。

吉田も自分が車になったってのに全然悲壮感も無くいつも通りなのが最高に馬鹿で吉田すぎる。


「あなた達は改造した時にこの世界の言語もインプットしておいたわ。だから言葉で不自由する事はない。もし私が元の地位に戻れた時は、相応の褒美を約束するわ! どう? 考えてくれる? ていうか私の話聞いてる?」


「あっはい聞いてる聞いてる。

って言ってもなー。どうするよ吉田?」


「うーーん。俺、なんかこの王女さん信用できんわ」


「そっか。じゃあそういうことでユーリュさん。縁があったらまた会いましょう」


「ば、ばか言わないで! そ、そうだ! ヨシダだけじゃない、貴方にも素晴らしい力を授けているのよ!?

その力を見たらきっと私に協力したくなる……いいえ協力するに決まっているわ!!」


「ほほう。その力っていうのは?」


「いい? 右手を天に突き出して『ホタルダイヴ』と叫ぶの! するとね! 全身が発光するの!」


「それだけ?」


「ええ! それだけよ!」



「行こうぜ吉田」

「ああ」


「待って待ってええええー!!! 後生だからああああー!!! 私友達いないの! ざみじいのぉぉおおおおー!!!!」

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