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#20

吉田名言集



「午前深夜? なんやそのクソダサいユーザーネーム」





「何でだと? 答えは……"簡単(カンタン)"……だぜ!? カネさ! 長命な我々でさえ人生遊んで暮らせるカネが欲しかったのさァ!! 今じゃあバイクを乗り回し、暇つぶしにモンスターを借りまくるお気楽エブリデーよ!!」!?


「アンタらエルフはお金が無くても森さえあればそれで良かったんじゃないのかよ!?」


「"文化的な暮らし"ってぇやつに憧れたのサ。そうなりゃ神樹なんて邪魔くさいだけ。纏めて売るのが賢い選択さ!?」!?


「……とことんカス野郎だな」


「"あ"?」


俺の発言で、にわかにエルフ達が殺気立つ。

吉田も「なに口走ってんの?」みたいな顔で俺を見てる。


うるせーな黙って見てろ。


ヤバい空気察知する能力オンリーで生き延びて来た俺だ。ここからが腕の見せ所!


「神樹は家族じゃなかったのか? お前らは家族を売り払ったんだぞ?」


「かわいい娘達の生活の足しになれたんだ。"木"も"幸せ"だったろうよォ!?」!?


「その言葉、はたして代々神樹を護り続けて来た先祖達を前にしても、同じこと言えんのか?」


「くっ、テメェ……!?」!?



よし! 思ったとおり動揺している。

こいつらに眠る罪の意識、それを突ついて心を折る! そしてその隙に逃げる!


下手をすれば逆上してリンチにされっかもしれないが、分水領の見極めを誤るようなヘマはしねーよ。慣れたものさ。


「お前らは、先祖から預かった森を売り払った!

自らの欲のため、信頼を金に替えた! 神樹は森と共に歩む者のため在るのに、お前らは神樹を、森を裏切った!

もはやお前らに神樹を語る資格などない! 神樹はお前らの物では無かった!

自分の物じゃないのに売り払うことをどう言うか知ってっか?

"泥棒"っていうんだよカスどもがッ!!」




………キマった!


本作始まって以来はじめての主人公らしい口上に、自分で自分を褒めてやりたい。

むしろみんな褒めて。最高でも(カネ)、最低でも(マネー)で是非褒めて。


チラリ横を見ると、吉田が「お前がそれを言うか?」と信じられないといった顔で見てきたが、いや、だってそれを言うなら最初に禁聖剣シンシア売ろうって言ったの吉田じゃん!(※俺です)



「くく…く……。確かに"テメェ"の言うことは"正しい"かもなァ。

だが、アタイは"正論"ってーのは"虫唾"が"走"んだよォ!!?」!?


マジかよ気が合うじゃん結婚しよーぜ。


「お前らァ! 殺っちまいなァアア!!」!!


「ヒャッハー!!」!?

「"待"ってたぜェ!! この"瞬間(とき)"をよォ!!」!?

「真っ直ぐ行ってぶっ飛ばす右ストレートでぶっ飛ばす!」!?

「気合いブリバリだあバカヤロウ!!」!?



俺の策略にまんまと嵌ったとも知らず、エルフ達が襲いかかる。

ふふ、まさかここまで逆上するとは正直予想外だったが。


さーてと、


アレ? これ、ピンチじゃね……?



「やべぇどうしよ吉田…?」


「前から思っとったけど、宮崎君ヤバい空気察知する能力ゼロよな」



それを早く言ってくれよ。


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