#18 ◇
吉田名言集
「コペルニクス的天下一武道会」
「オイオイオイ、あたいが今から有難い"話"してやろぉーってのに、ナンだぁその"目"はァ?」!?
「宮崎君は集中力が無ぇーけぇ長い話は苦手なんじゃよ。最悪死ぬ」
「ああ、アンタが10分以上話すつもりなら、今ここで舌を噛み切ったほうがマシだ」
あと集中力無いのは吉田も同じだよなオイ?
「くくく、中々どうして骨があるじゃねェか! いいぜ"安心"しろ。具合のいい事に、もう陽も沈みかけだ。"退屈"はさせねぇ! おい城島ァ!」!?
「へいよ!」
呼ばれた城島というエルフが呪文を唱えながら手を地面に置いて叫ぶ。
「プロジェクター、オン!」!?
ズズズッ!
すると土が盛り上がり、俺たちの前方に大きな土壁を形成した。
すげぇ!
なんかこの世界に来て初めて魔法らしい魔法に遭遇できた気がする。ちょっと感動した。
「驚くのはまだ早ぇゾ!」!?
パンッと城島が手を叩くと、更に地面から箱のような物体が現れる。
「十和田サン、アレを!」!?
「オウ、好きに使いな!」!?
十和田が数枚の用紙を渡し、城島はその中の一枚を箱の上に置いた。
「一体何が始まるんじゃろ?」
「黙って見てろダボがぁあ!? こっからがエルフ魔法の真骨頂だぜぃ!!」!?
わめく十和田とは対照的に、城島は真剣な面持ちで呪文を続けている。
「風よ。木よ。水よ。地よ。我はエルフ、神樹の護り手、森に流るる一滴の雫なり。
雫が落ちて水紋ひろがるが如くに、我が力に応え給え。囁きが静謐なる森に木霊するが如くに、我が声を聞き届け給え。なにとぞ、なにとぞ、願い奉り候!!」!?
パンパンと二拍手するや、遂に箱は光を放ち、それは指向性を持って光を土壁に照らす。
壁は煌めく。緑の光。
そこには光とともに木々の姿が映し出されていた。
「こ……これはまさか……」
「くかか! 驚いたようだなァ! これぞエルフしか体得できねェと言われているエルフ魔法。その中でも高等な術式『プロジェクター魔法』だァ!!」
間違いなくただの投影機だった……。
学校とかでよく見る、あのプロジェクターだった……。
木の写真を土壁に映し出してるだけだった……。
ちくしょう。なんか大仰な呪文だったから期待してたのに、感動を返して頂きたい!
ていうか携帯やクレジットカードもある世界で、プロジェクターが高等術式とかナメてんの? ねえ?
「よォし、じゃあ……"語る"と"する"ぜぇ……!」!?
お久しぶりです。
今日から更新再開です。
今回のタイトルにある◇マークは『作者が酔っ払いながら書いてる』マークと制定します。




