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#16

吉田名言集



「ジャングルジーム! ジャングルジーム! 鈴がっ鳴るぅー!」





「じゃあ…、挿入れるぞ吉田……!」


「そんないきなり…! だめっ! まだ心の準備が……っ」


「げへへ。口では嫌がってても下の口は…ほぅれ、こんなにパックリとよォ?」


「やだぁ言わないで!?」


「何が嫌か! コレが欲しかったんだろオラァ!! ズボーッ!」


「あああああー!!? しゅごいのぉぉぉー!!

宮崎君の硬くてぶっといのが挿入ってきてるのォォオー!!?!」


「はぁ、はぁ、出すぞ!ナカに出すぞ吉田ァァア!!!」


「あッ! ああッ! ら、らめぇっ! 熱いのがドクドクって流れてきて、頭真っ白になっひゃぅぅぅううう!!!?」







「君らホモなの?」


伊藤ちゃんの白い目をスルーして、俺たちは給油を終えた。



やるよね?


給油する時にコレ系の寸劇って絶対やるよね?


俺らだけじゃないよね?





「あ、ところで俺らエルフの森に行きたいんだけど、方向これであってるかな?」


ハムスターが如くなるまで両頬を叩かれたおかげか、俺も少しは冷静になった。

大体東西南北を勘で走るとか狂気の沙汰だよね。

東西南北? じゃあ東と西と南と北で正解率は4分の1だろ余裕余裕って思ってたけど、よく考えたら全周360分の1の確立だし、そもそも4分の1だったとしても博打が過ぎるわ!



「エルフの森ぃ? 確かにこの道を真っ直ぐっスけど、なんだってあんな場所に用があるんスか?」


方角あってましたー!


すげーな吉田の勘。もはやチートじゃねーのコレ?

車だって出し入れ自由だしさー!

俺とか発光するだけらしいじゃん! 明らかに主人公の能力違うだろー!

もういいよー!


「お前が主人公になれよクソがァーー!!!」


「うわっ!? 何でいきなり叫んでんスかこの人!」


「宮崎君たまにこうなるんよ。病気じゃ思ぅてそっとしとき」


「病気じゃねぇよ。それでエルフの森に行く理由?

なんて言えばいいかな?」


「そこにエルフが居るからじゃ!」


「そうソレ!」


「ああ、二人とも病気なんスね……。

割と近くに評判の病院あるから紹介するっスよ?」


「だから病気じゃねーから」


「いやだって、エルフの森に行く自体が頭おかしいっスもん。もしかして知らないんスか?」


「生憎とこの世界に来たばかりでな。右も左も東西南北もわからん。

唯一わかったのが伊藤ちゃんがBカップだってことくら……あべしっ!?」バチコォーン!?


「次言ったら殴るっスよ!!」


殴ってから言うなや……。


「にしても、なるほど異世界人だったスか。道理で。

いいですか説明するっスよ。

エルフの森ってのは、クライライラ王国の離れ街でも、自治権を所持してる特殊な場所なんス。

離れ街ってのは、元々クライライラ王国が都市国家であることに起因していて、増え過ぎた人口が都市外で街を形成していったのが始まりっス。

離れ街が増えるほど国の班図も拡大していった訳スけど、元からそこにあった集落や村なんかは、どんどん国に吸収されていった。

そんな中でエルフの森だけは吸収にNOを突き付けたっス。

しかし気付けば周りはすでにクライライラ国領に囲まれた。

とは言え森さえあればエルフは生きていけるんで、ちょっと不便だなーっ程度にしかならなかったんスね。

それじゃあ面子が持たんから、時の王は、あのー自治権認めるんで形式だけでもウチの領土にしていただけませんかねーってお願いしたっス。

これならエルフ側もちょっと不便だなーって思ってた部分が解消されるんで了承した訳っスよ。

なのでエルフの森は実際的には別の国と考えてもらった方が早いス。

入国するにも『エル符』という入国用の割符が必要で、このエル符を発行してもらうためには……ちょっ! どこ行くんスか!?」


「話が長い!!」


すでに俺と吉田は軽バンに乗り込み済! エルフが俺たちを待っている!


「シートベルトしとけーよ!」

「言わずもがな!」



「待って待って待ってだからエル符なしに森に踏み込んだらヤバいんスよ! ねえ!? ねっ………あっちゃー…行っちゃったよ……」



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