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始まりは単純だった

私の友達であるmy friendは腐女子だ(腐女子が分からない人は検索してみてね☆)。そして友達は最近ヤンデレにはまったらしい。なんていうか、ヤンデレとか狂愛とかメンヘラとか、最終的にバッドエンドルート直行しそうなキャラのBLを見てうはうはしている。ぶっちゃけキモい。

いや別にBLに偏見なんかないよ?私もその子のせいでよく見るし。なんか鼻息荒くて集中できないけど。あ、別に友達が嫌いなわけじゃないんだけどね。なんかさ、こう、ウザいとキモいが綺麗に融合してるっていうかさー、何て言うか・・・。うん。まあ、それはおいといて、聞いてくれ。

友達はヤンデレにはまった。それは変えようのない事実だ。

私は別にいい。特にどうでもいいからだ。だ け ど、そのBL本を私の頬になすりつけるんじゃない!!殴るぞっ!!

一回見せてもらった時、もう見ないって心にきめたんだよ!!だって、・・・恐いよっ!!何あのパッカーン集団っ!!ヤンデレ?怖い怖いっ!!無理だってっ!!何あの執着さっ!!好きじゃないんだから諦めろよっ、執着恐っ!!狂愛?まじで無理っ!!ほんと無理っ!!何あのラリっちゃってるのっ!!黄色い救急車で精神病院行けってっ!!電波すぎだってっ!!行き成り笑って瞳孔開きぎみって・・・こっわ!!こっわ!!ほんと無理無理!!メンヘラ?精神病院行け。薬もらってこい。病院の人は優しいって、だから一般人に迷惑をかけるなっ!!一番タチ悪いってっ!!ほんと、やばいって!!

私は理解できない。友達はにやにやしながら私にその本を渡してくるが、マジで死ね。

私はもう我慢の限界だった。

え?これキレてもいいよね?

うん。良いよね。

よし、言ってやろう。



「おい、人んちで勝手にくつろいでいる人類のゴミ」

「・・・・ゴミはないでしょー、もうっ!めぐ怒るよーぷんぷん」

「・・・・・・・・・・・」

「ごめんなさい」

「あのさ、ぶっちゃけていい?」

「・・・?何をー?」



私はこのクズに向けて、今までいえなかった事を言う。



「あのさ、私、ヤンデレとか狂愛とかメンヘラとかマジ無理なんだけど。ほんと言うとあれちょー恐いんだって、今平然と言ってるけどさヤンデレとか狂愛とかメンヘラとかいう単語だけで体の震え止まんないんだって、まじまじ、しかも鳥肌やばいんだって、むっちゃ怖いの。わかる?あんたがどんだけヤンデレとか狂愛とかメンヘラが大好きで、萌えで、BLでにやにやしてんのか知んないけどね、言うよ、ほんとぶっちゃけるよ?わ た し を、巻き込むなっ!!自分だけで満足しとけ。てか1人で世界作ってて、本当に、マジで、お願い。やっべー思い出しただけで涙出てきた」



思い出し涙(?)を指でぬぐおうとしたら、私の友達のめぐが先に私の目じりを優しく指で撫でた。

こいつは見た目美少女のゆるふわ系のくせにフェミニストだ。普通はこんな可愛い子がいたら女子に邪険にされるのが落ちだが、こいつはもの凄く女子に優しい。ぶっちゃけ男よりかっこいい(見た目じゃないよ?性格が、さ)。女の子が重いものを持っていたら、優しく手助けしたり、困っていたら手を差し伸べたり、うん。こいつBLにうはうはしてる位だからマジで男に興味無くて女子に興味あるんじゃねーのかってたまに思ってしまう位、女子に優しい。しかも家は金持ちときた。女子が惚れない訳がない。見た目美少女でどう頑張っても男には見えないが、みんなこいつにぞっこんだ。いや、ちょっと女子より背高いけど、・・・モデルになったらいいと思う。

ほんと、こいつ何者だ。・・・めぐか。

だが残念ながら、こいつは腐女子だ。男と男の弄りを見て嬉しそうな、高揚としたとろんとした瞳を潤ませやがるような変態だ。ようは残念な美少女。



「あんたって、本当に過保護よね」

「そう?でもごめんねー。ひーちゃんがヤンデレ嫌いだったって気づかなくて」

「気づけよ」



え、私いっつも嫌そうな顔してたじゃん。もの凄く不愉快な顔してたし。てか、ちょ気づけよ。どんだけ体から忌々しいオーラ出してたと思ってんの。薄い本親指と一指し指で端っこ掴んで受け取ってたじゃん!!気づけっ!!



「うん、分かった!ひーちゃんはヤンデレ嫌いなんだよねっ」

「うん!!」



やっと気づいたかっ!!遅いよっ!!



「これから私のおススメ毎日持ってくるから、ヤンデレ好きになってねっ!!」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ん?

頬がひきつったのが分かった。

いやいやいや、全然分かってねー!!こいつっ!!



「あ、あのさ・・・そーいうんじゃないくて、さ」

「うんうん!分かってるって、ヤンデレ恐いんでしょ?」

「そうっ!!」

「だから、克服させてあげる!!」

「・・・うん」



そうじゃなくて、ね?

何で不思議そうな顔してんだよっ!!私がしたいよっ!!



「だってヤンデレ恐いままだと、ひーちゃんが困るんだよ?」

「いや、そーだけどねっ」



あんたの話ヤンデレか狂愛かメンヘラばっかだもんねっ!!



「んー、BLでも良いけど、ひーちゃんNLの方がいいよね?」



BLは知っているが、NLとはなんぞや。初めて聞いたんですけど。え?何?NL?知らんが首を縦にふっておこう。また何かスイッチ入って永遠に語られたらたまらん。私が。



「よしっ!!ヤンデレ克服がんばろー、おー!!」

「・・・・おー」



な ん で 、 こ う な っ た ! !

私はヤンデレを克服する事になったようだ。

ぶっちゃけ涙目だ。



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