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ポンコツポリス  作者: ポンポリ
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「国道と星空と、凍えた決意」

これは透(主人公)15歳〜18歳が警察官を目指すに至る、「きっかけ」のお話です。


中学三年の夏、透は家族との些細な口論からすべてを投げ出した。頑固な母と気まずい沈黙を続け、ついには「高校なんて行かない」と、受験を拒否した。


四ヶ月に及ぶ引きこもり。学校では普通を装いながら、家では給食の余りだけで飢えを凌ぐ生活。やがて積もりに積もった不満が爆発し、ある冬の寒い深夜、父との口論の末に家を飛び出した。


握りしめたのは通帳でもスマホでもない、わずかな小銭の詰まったポーチ。行き場などない。彼は凍てつく国道を、星の光だけを頼りに歩いた。逃げるようにパトカーを避け、草むらに身を隠しながら、孤独と寒さに震えた。


「自分は誰にも見つけられない存在だ」と思ったその瞬間――閉鎖された中学校の部室裏で彼は膝を抱えた。その場しのぎの居場所も、結局、透の身体を守るには足りず……夜が明ける前、彼はぼろぼろの心を引きずりながら帰路につく。


家では、両親が夜通し探し回っていた。


雪に濡れた靴で玄関に立った彼は、震える声で「ごめんなさい」と言った。母も父も、何も言わず抱きしめてくれた。


それが透の「人を守りたい」という最初の記憶。


高校進学を決意した透だったが、それまで受験勉強など一切してこなかったため、当然ながら学力は低く、勉強への苦手意識も強かった。だからこそ「なるべく勉強をしなくて済む職業」に目を向けた。警察官という選択は、自分の学力でも届きそうな現実的なものだった。マークシートと面接だけで挑める――そんな逃げ道のようなもの。


だがその選択は、42年後の彼の人生をまるごと変えてしまった。


あの冬の国道は、凍える少年の道だった。だが今では、勇気を試された起点だったと思える。


星空の下で流れた涙を、誰かに見ていてほしかった。そんな想いが、誰かの安全を守る未来へと繋がっていったのだ。

ひとこと

時代は変わりましたね。

もうワープロなんて言葉も知らない方も多くなってきた頃でしょう。

ノートパソコンを買っていた時代もありましたが、現在ではクロームブック(タブレットタイプ)を購入し、サブスクでアニメを見倒しながら、同機で編集してます。とっても便利な技術発展ととっても不幸な不景気。

引退して、暇を持て余した現在、今更ながら様々なチャレンジをしていこうと思い始めました。

このくらいの文章で書き綴っていこうと思っています。

負担にならないと思うので、これからもぜひ読んでいって下さい。

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