13話――休憩・ハニー⑤
つまり、マリンは基礎となるの身体能力の数値が飛び抜けて良い上に、外付けの魔法の効果が高くなると。
個体値が高い上に、ステータスアップのバフの効果が高い……。
「つまり、マリンはポ〇モンで言うところのてんねん持ちなのね……?」
「イザベル様、そのネタが分かるのボクとレイラさんだけですから自重しましょう?」
「あとバフの効果が高くなったりするのは”てんねん”じゃなくて”たんじゅん”ですね」
レイラちゃんも知ってたのね。なんかポケ◯ンとかあんまり興味無さそうだから意外だわ。
コホンと咳払いしたレイラちゃんは、「その他の特徴」とホワイトボードに記入する。
「マリンくんちゃんを調べたんですけど……彼、生殖機能が無いんですよ。簡単に言うと勃起不全と無精子症が併発してる感じですね」
「「「え」」」
私、カーリー、ユウちゃんがマリンの方を見る。すると彼はきょとんと首を傾げて、顎に手を当てた。
「勃起ってなんスか?」
「「「そこ!?」」」
三人同時に変な声を上げてしまう。レイラちゃんはこんな状況でも、淡々と言葉を続ける。
「男性器が膨張して射精出来るようになる状態のことです。あ、男性器って股間についている柔らかいそれのことですよ」
いや全く照れずに言われると、なんか照れてるこっちが逆に恥ずかしい存在みたいに感じてくるわね……。
マリンは納得したように頷くと、自分の股間を触った。
「確かにそんなんなったこと無いッスね」
「まぁそうでしょうね、調べた感じ。……これたぶん、人造人間の遺伝子が流出しないように『組織』が調整してるんでしょうね」
人間から……というか生物から生殖機能を奪うって。どこぞの巨人の世界じゃあるまいし、なかなか外道ね。
「一部の、それこそ子どもを産むための人造人間には残されているかもしれませんけどね。ただまぁ、というわけでマリンくんちゃんは皆さんに欲情も出来ません。安心出来ました?」
「いや最初から別に不安じゃなかったけど……」
私の方が強いし。
「まぁ全部の人造人間がマリンくんちゃんと同じ組成なのかは分かりませんけど、カムカム商会にいた他の四体の人造人間もそうだったんで」
「あ、他にもいたんだ」
十把一絡げにボコボコにしたから、他に強い奴がいるなんて想像もしていなかった。
「それ以外にも、外見が完全に左右対称なんですよ。これは見分け方と言ってもいいかもしれないですね、写真でも撮らない限り不可能ですけど」
なるほど、その辺は『人造人間』っぽいわね。
それがどういう効果を発揮するのか分からないけれど。
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