13話――休憩・ハニー④
「それじゃあ続いて、わたしからここ数日の拷問と身体検査の調査結果を発表しますね。いやー、面白かったですよ。改造人間と人造人間、それとイザベルさん」
「待って、なんで今私そこに並べられたの?」
明らかに人外の二つと同列に扱われたのが意味不明なんだけど。
私が抗議の意味でレイラちゃんを見つめるけど、彼女はどこ吹く風でホワイトボードを持ってきた。
……え、ホワイトボードなんてどこにあったのよ。
「あ、これラボで使ってたの持ってきました」
「あらそうなの」
まぁそれならいいか。
レイラちゃんは鼻歌交じりに、ホワイトボードに記入していく。
「じゃあまず、ユウさん。2級冒険者ですから、身体能力も高いかと思われます。どうやって超人的なパワーを発揮していますか?」
「どう……と言われても、基本は鍛錬だよ。それと、身体強化魔法とかだね」
身体強化魔法……なんてあるのね。
また知らなかったとバレ無いように私はポーカーフェイスを貫く。
「ユウさん、イザベル様がたぶん知らないので説明してあげてください」
「なんで私が知らない前提なのよ!!」
「イザベル様、原作知識以外のこの世界の知識殆ど無いじゃないですか!」
ぐうの音も出ない。
ぐぬぬとカーリーを睨んでいると、ユウちゃんが苦笑しながら説明してくれる。
「例えば、僕が何もせずに跳躍すると……」
立ち上がり、思いっきり跳ぶユウちゃん。カーリーの身長ほど飛び上がり、着地した。
「この通り、そんな無茶苦茶な力は出せないんだ。しかし魔力を纏い、肉体に通すと……」
大した力も籠めず、跳躍するユウちゃん。しかしその高さはカーリーどころか自身の身長も遥かに超えて、三階建てくらいの高さの天井に手をついた。
着地したユウちゃんは、腰に手を当てる。
「この通り、全然運動能力が違ってくる。……これを知らないってことは、女神は魔法抜きであの身体強化なんだね。恐れ入るよ」
何故か凄い誇らしげな表情のユウちゃん。
「他には魔道具や鎧によって能力を上げたりしているよ。それら全てを用いなければ、普通の人間では魔物に対抗出来ないからね」
聞けば、彼女が戦う時に使っていた鎧は速く走れる鎧なんだとか。なんだかゲームみたいね、着ればステータスが上がるなんて。
「はい、その通りです。さて、では『人造人間』……マリンくんちゃんについてなのですが」
マリンくんちゃん、とホワイトボードに書くレイラちゃん。その上には『人造人間』とも書かれている。
「まず肉体が超高水準です。人類という枠組みであれば、これ以上の肉体は無いと思います」
持って回った言い回しだけど、魔物と比べるとってことなのかしら。
「次に、魔力適正が高いです。要するにバフを受けた時に凄く効果が高くなりますね。これも素質によるので、やはり人造人間の面目躍如と言ったところでしょうか」
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