13話――休憩・ハニー②
「じゃあまず私から。カムカム商会の表の仕事には、私の意見を通しに行ったわ。今後は資金源として運営していくわね」
首にした人間は六人ほど。三十軒以上ある娼館で、六人程度で済んだのはある意味凄い。それだけ、オルカが商売人として人を雇う嗅覚があったということだろう。
「ただ表って言っても、娼館にラブホ、奴隷売買ってどの辺が表なのかって感じだけど」
一応普通の飲み屋とかもやってるんだけど、収益的には夜のお店が圧倒的なのよねぇ。
そして裏の仕事が無くなると、収益が十分の一以下になる。それでも普通の商会よりは稼げるんだから大した物なんだけどね。
「で、領法は今草案を作ってる最中。そして金融なんだけど……今度、二個目の支店を出すわ」
「おや、早くないかい? 女神。こういうのは、トミサのそれがもう少し軌道にのってからやるものじゃないのかい?」
足を組んで紅茶を飲むユウちゃん。背が高くて顔がイイもんだから、何やらせても絵になるわねこの子……。
彼女の言う通り、普通なら新しく支店を作るのは慎重になるべきだ。
「でもねー、トミサの町長が他の町にも言い出したらしいのよ。徴税が楽になるって」
「あー」
納得したように言うユウちゃん。彼女も貴族だったわけだし、徴税の面倒くささは身に染みているだろう。私も今月が初の徴税だから、今から怖いわ。
「普段から金を集めておけば、新しく集める必要は無い。簡単なことなんだけどねぇ」
「金を守る手間が必要だし、金を預けるということに信頼が無いからね。……トミサの時は、女神がゴブリンを退けて直接信頼を得たのが大きい。その辺、新しい支店でも大丈夫なのかい?」
「さてね? そっちの町長からのお願いだし……新しく冒険者なりなんなりを雇わなくちゃいけないし、ってわけで計画が始動しただけ。これから話を詰める感じよ」
とはいえ、話を詰めるにも向こうに行かなくちゃならないし……また面倒くさそうねぇ。
「あと最後に、カムカム商会の後を食い荒らしてたやつの存在も分かったわ。シューシン・レザステップ……こっちは商会の皮はかぶってない、完全にアウトなヤクザよ」
そう言って、私は使い魔たちに書かせた書類を見せる。敵を知り、己を知れば百戦危うからずってね。
「最近代替わりして、今は『レザステップ組』を名乗ってる……この街に巣食うヤクザ。カムカム商会と殆どやってることは一緒なんだけど、こっちはカムカム商会ほど頭が良くない」
金の稼ぎ方は似ている。弱者から徹底的に搾取する。
でも違うところが一つ。カムカム商会の方は、頭だけは『商売』に効率的だからやっていた。しかし『レザステップ組』は、上から下まで徹頭徹尾自分が楽しむためだけにやっている。
カムカム商会とはまた違うベクトルの、外道よ。
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