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11話――1upスタート④

「取り合えず、話を進めるわね。私が作ろうとしている金庫のお金が増えるのは、魔法でもなければ怪しい詐欺でも無いわ。立派な商売の結果よ。――町長さん、商人がお金を得られるのはどうして?」


 私にいきなりふられた町長は少し驚いた表情になりながらも、口を開く。


「その……商品を仕入れて、売っているからでしょうか」


「はい、正解。もっと正確に言うと、仕入れ値よりも高く売っているから、その差額分儲かるわけね。はい次、ポッカ。商品を仕入れるお金はどうやって手に入れるでしょうか」


「え? え? ……えっと、自分の金で仕入れられるだけ仕入れてる?」


 混乱しつつもしっかり答えるポッカ。


「半分正解。それでもいいんだけど、そしたらちょっとずつしか儲からないわ。商売は『仕入れた数』の分しか物は売れないの。じゃあ自分のお金が足りないけどもっと儲けたいときはどうする? チコリー」


「……あ、諦める? い、いや人から借りる?」


 なんで真っ先に諦めが出てくるのよ。

 とはいえ3級冒険者のリーダーやってるんだから、この程度なら分かるわね。


「それで正解。現状の商人は、独立する時に師匠に当たる人物からお金を借りてスタートするのが一般的ね。事業を広げる時は商会ギルドから借りるか……もしくは民間の金貸しに借りるか」


 私の言った内容をまとめてくれるボード。地味に出す回数が多かったからか、だいぶ成長してくれて指示を出さなくていいから楽だ。


「さてそれじゃあ商売の基本をおさらいしたところで、もう一歩踏み込むわ。金貸しはどうやってお金を儲けている? カーリー」


「ボクですか。前にもイザベル様が言ってましたよね、『時間を売ってる』って」


「それは最終的な話、もっと前よ」


「ああ、金利ですよね」


 頷く。金利、もしくは手数料。要するにお金を貸したら、それに色を付けて返してねって話ね。


「つまり、お金を貸したら多めに返してもらう。これで金貸しは儲けてるわけね。それじゃあ『入れたらお金が増える金庫』の話に戻すわよ」


 ボードに『商売は、仕入れて物を売って儲ける』、『仕入れるお金は借りる』、『借りたお金は多めに返す』、『金貸しはお金を売って儲けてる』と書いてくれる。要点をまとめてくれてるけど、町長たちは理解出来ているかしら。

 一応彼らの表情を見るけど、なんとなく理解してくれているっぽい。

 それなら銀行の説明にも入れるわね。


「あの、金貸しはお金を売って……っていうのはなんですか?」


 ポッカが問うてくる。


「いい質問ね」


 一回言ってみたかったのよね。

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