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9話――ワタシたち花のメガミ組⑨

 装備が無い子や、連れ去られた子達を巻き込むわけにいかない。私は剣から目を離さず、カーリーに指示を出す。


「カーリー! あの子らを外へ! レイラちゃん、護衛お願いね!」


「はいっ! 『クロス』!」


 フィンガースナップの音と共に、女の子たちが消える。外にもゴブリンがいないとは限らないが、レイラちゃんがいれば取り合えず大丈夫だろう。

 言うこと聞かないとは言っていたけれど、目の前でピンチになってる人を見捨てるほど非情じゃ無さそうだし。


「ゴブガアアアアアアアアアア!!!」


 剣が地面を割り、ゴブリンウォリアーより二回り大きい化け物が飛び出してきた。オーガのように頭から赤い角が二本生えており、片手に持った剣は私の身の丈ほどありそうだ。

 顔は怒りに満ちており、その咆哮だけで私たちは消し飛んでしまいそうなほど。


「あれ何!? ゴブリンロード!?」


「ゴブリンロードはあんなに大きくないですし、もう少し老いた印象です! あれは……あれは、あれは何ですかね! ロードよりも凄そうなので、ゴブリンキングとかでどうですか!?」


 そんな投げやりな!

 彼女が知らない魔物、私も知る由は無い。それならもう、やることは一つね。


「カーリー! 雑魚は任せたわよ! 私があいつをぶっ倒す!」


「そうなると思いましたよ! 任せましたよ、イザベル様!」


 身を屈め、ゴブリンキングに突進する。ジェイソンのように衝撃吸収のようなチートでも無ければ問題ないわ。


「そおれ!」


 飛び上がり、側頭部を狙ってハイキックをぶちかます。掘削現場のダイナマイトがさく裂したような爆音が響くが――ゴブリンキングは苛立ったような表情でこちらを睨むだけ。あんまり効いてないっぽいわね。

 ただ、効いてないと言っても……手応えはある。無効とかじゃなくて威力が足りないだけみたいね。それなら、私の魔法で十分対抗出来る。


「ゴブガァァァアアアアア!」


「っと」


 振り下ろされる剣。すると次の瞬間、地形が変化して私の左右に巨大な岩壁が出現した。ステップで左右に回避するつもりだった私は、驚いて目を白黒させる。


「ゴブリンメイジでもないのに魔法!?」


「ゴブッルガガガガ!!」


 逃げ場を失った私に向けて突っ込んでくるゴブリンキング。私は左右の壁を殴りつけて破壊し、そこから転がり出る。すると私を助けようとしていたらしいウインとカーリーが目の前にいた。


「あいつ、魔法使ってきたわ! ズルくない!?」


「ズルくは無いですけど、あの剣を見たおかげでゴブリンキングの正体が分かりました! 『クロス』!」


 カーリーがゴブリンキングの持つ剣を見ながら指を鳴らす。しかし何も起きない、ゴブリンキングが怒って剣を振り上げるだけだ。


「くそっ、ウイン! どうにかして!」


「びゅ、びゅうびゅう!」


 風を纏ったウインが、右手を剣にしてゴブリンキングの剣を受け止める。私は周囲の雑魚を蹴散らしながら、カーリーに尋ねる。


「正体ってどういうこと!?」


「あいつはただのゴブリンじゃないんです! たぶん、後天的ダンジョンマスターです!」


 知らない単語の羅列やめて!?

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