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45話――viva non rock③

 彼女が調べている間、私はさらに彼女に話しかける。


「お父様、若しくはお母様とは仲良くやっているの?」


「まぁ、イザベル様。まるでお祖母様のようなようなことを仰るのですね」


 コロコロと笑うジーナ。確かに今の言い方、完全に久しぶりに会った親戚ね。

 苦笑しながら、彼女の背をさする。


「父上とも母上とも仲良くしておりますわ。この前なんて、お二人と旅行にも行ったんですのよ? まぁ、その帰りに一人で行動もしましたが、仲が悪いわけではありませんし」


「そうなのね」


 ってことは、日常的に虐待されているわけではない……と。まぁゲームだと娘に甘い親って設定だったし、その説はないのかしら。

 私の勘違いなら別にいいんだけど、でも日常的に回復魔法を使われるようなことなんて虐待くらいしか思い浮かばない。

 私が少し険しい顔でいると、ジーナが「でも」と少し苛立った声を出した。


「その時はとっても不愉快なことがありましたの。やっぱり女の騎士団はなんの役にもたちませんでしたわ! 口ばっかり、誰一人わたくしのことを守ってくださいませんでしたもの!」


「え?」


 ああ……この子が手紙で言ってた、女騎士団が壊滅した件ね。

 命をかけて戦ってくれただろうに、流石に自分があんまりじゃないかしら。

 私は軽く息を吐いて、彼女の頭をぺしんと叩く。


「ダメよ、ジーナ。自分のために戦ってくれた人に、そんなことを言っちゃ。何に襲われたのか知らないけど、生き残った人に失礼よ」


「でも、壊滅したんですのよ。誰も生きて帰ってきていませんし」


「……………………………は?」


 さすがに今度こそピタッと動きを止める。待って、騎士団が壊滅って……誰も生き残ってないの?

 普通そういうのって、数人は生き残るものじゃないの? っていうか、文字通り全滅したのになんでアンタが生きてるのよ!


「……あ、もしかして皆逃げちゃったとか……?」


「逃げる間もありませんのでしたわ」


 じゃあ文字通り『全滅』したのね。いや……うん……。


「どうしてそうなるのよ、アンタどうやって生き残ったの?」


「そんなの、執事に助けてもらいましたわ!」


 ええ……。

 鍛えている騎士団が文字通り全滅するような相手から、非戦闘員を守りながら逃げるって。


(まぁ、もしかするとワナガーカだし脱法騎士をつけてたとかかしら)


 実力がある人間を騎士団以外で雇っておいて戦力とすることを、私は脱法騎士と(勝手に)呼んでいる。

 我が家の場合は全員脱法騎士みたいなもんだけどね。

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