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41話――暗夜街のメデューサ④

「転生の石って何よ」


「転生先の人間を殺し、新たに成代者に選ばれた者が魂だけとなって憑依することを可能とした賢者の石だ」


 ペラペラ喋るわねぇ、ありがたいけど。

 つまりその賢者の石を使って、乗っ取りをやっていると。入れ替わり先に似た人造人間を作って乗っ取ってるもんだとばかり。


「それだと時間がかかるからな。まずは入れ替わり、その後ゆっくりと人造人間を作って再度入れ替わるのが鉄則だ」


 でも前者も時間がかかるから、結局要人とはあまり入れ替えられないと。

 なんとなく全貌が見えて来たところで……ニヤリとシャオソーが笑い出した。


「フッ、ハハハハハ! 油断したな、私が何も考えず機密を話したと思ったか!」


 そして次の瞬間、窓がバンッと開いて二人の男が――レイラちゃんとシアンを担いで入ってきた。

 なるほど、外で待ってた二人を連れてきちゃったのね。


「シャオソー様、ご命令通り人質を連れてまいりました」


 真っ黒なスーツを着た2人は、レイラちゃんとシアンを米俵のように担いでいる。ふたりとも筋肉質で、そこそこ強そう。

 取り敢えず、シアンじゃ荷が重そうな相手ね。


「でかしたぞ!」


 どうやって命令を出したのかしら……私たち、舐めてはいたけど油断はしていなかったのに。

 ……まぁ、考えても仕方ない。むしろレイラちゃんを持ってきてくれたことを感謝するかしらね。


「時間稼ぎはこれで十分だ! さぁ、コイツラがどうなってもいいのか?」


 目をかっぴらいて、キマった目になるシャオソー。そんな彼の言葉を無視して、カーリーが指を鳴らし――2人を救出した。


「「「え?」」」


 相手が三人同時に唖然とした声を出す。何が起きたのか分からないって顔ね。

 しかし黒服の方は動きが早い。すぐに私達へ向かってきた。


「シャオソー様、お逃げくだぶっべらっ!?」


 廻し蹴り一発でふっ飛ばして壁に埋め、もう一人はユウちゃんが峰打ちで黙らせる。

 シャオソーは窓から脱出しようとしていたけれど、カーリーによって中に戻された。


「転移……! そんな、超一流の魔法使いですら儀式が必要と言われている魔法を、こんな簡単に連発出来るなんて!」


 部屋の中に戻されたシャオソーが、わなわなと震えながら叫ぶ。

 そりゃあ、マータイサ一番の魔法使いですもの。もっと褒めてくれても良いのよ。


「なんだって言うんだ……! 貴様ら、一体本当に何者なんだ!」


 床を叩き、ぎりっと歯ぎしりするシャオソー。私は彼の前に行くと、彼の顎の下にそっと足の甲を当てた。


「通りすがりの悪役よ。覚えておかなくても良いわ」

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