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5話――懐悪・悪折④

「じゃあカーリー、後でサイズを測っといて。それまではうちにある服を着せるわ」


「わかりましたけど、彼は華奢すぎてうちにある執事服はどれもぶかぶかだと思いますよ?」


 こっちの世界の男性、体格がいい人多いからね。マリンは女の子くらい細身だし、普通の執事服じゃサイズが合わないだろう。

 執事服なら。


「何言ってるの。メイド服に決まってるじゃない。絶対似合うわよ」


 手を打って「その手があったか!」みたいな顔になるカーリー。


「メイド服! いいですね、テンション上がりますよそれは! あ、それ着せるならお化粧もさせたいですね」


「いらないでしょ、可愛いし」


 肌も綺麗だし、メイドのプリムはよく映えるだろう。

 私達の話を聞いているマリンは少しだけ黙ってから、覚悟を決めたように頷いた。


「オレみたいな男らしい顔立ちの人間に似合うとは思えませんが、姐さんの趣味だと言うなら……!」


(え、自分の顔のこと男らしいと思ってるの!?)


 認知の歪みというのはなかなか面白いわね。まぁ、ちゃんとメス落ちするまでしっかり女装させよう。

 私は頷いてから、彼の肩に手を置いた。


「じゃあこれで決まりね。あ、住み込みだから今日からよろしく」


「す、住み込みですか!? い、いいんですか」


 目を輝かせるマリンと、ちょっと首を傾げるカーリー。肘で私の腹をつつく。


「(いいんですか? ボクらを騙して潜り込む気なのかもしれませんよ)」


 小声で問うてくるカーリー。私はやれやれと思いながら、彼女の鼻をつまむ。


「(だからこそよ。暫く手元で監視するわ。あんな外道の息子なんだもの、何を企んでるかわかりゃしないわ)」


 私が寝てても、アクアたちに監視させるから寝首をかかれる心配は無い。

 本当に私達の味方になってくれるなら、戦闘力的にも人脈的にも容姿的にも頼れる味方になってくれるだろうしね。


「にしてもあんた、父親の仇に弟子入りなんて思い切るわね」


 私のため息交じりのセリフに、マリンは笑って答える。


「いや別にオレ、血が繋がってるわけでもないんすよ。そりゃ育ててはもらいましたけど、地下のアレは擁護出来ませんし」


「あんた養子だったのね」


 道理で似てないと思った。


「養子ともちょっと違うんすよね。オレ、組織に作られた人間なんで」


 また出た、組織。

 ゲームでは聞いたことがない単語だし、普通に生きてても聞き覚えがない。

 ちらっとカーリーを見るけど、首を振っている。彼女もやはり知らないようだ。

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