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21話――増殖! 真の危機!?④

 こっそりと背後でマリンとカーリーが、ガースリーを連れて外に出る。……ついでにレイラちゃん連れてきてくれないかなぁ。彼女がいるとだいぶ楽なんだけど。


「しかし私は、『組織』と繋がり……この肉体に転生することで素晴らしい力を得た。親兄弟たちは『なんてことを』と私を断罪しようとしたが、ふはは! 『組織』は素晴らしいからな! 全て闇に葬り去ってくれたよ!」


 闇に……!

 今苛立っても仕方が無い。私は息を吐いて、改造人間どもの隙を探る。


「そこから先は簡単にことが進んだ。女も金も望むように手に入れられた! ……しかし、貴様の祖父母だ。私は貴様の祖父母に裏切られた!」


「私の?」


 親にすら会ったことも無いのに、さらに祖父母の話をされても。


「貴様の母……オーブリーは素晴らしい女だった。麗しく、聡明で……いつものように手に入れようとした。だが! オーブリーは断ったのだ! この私の求婚を……断ったのだ!!」


 っていうかスルーしてたけど、こいつ家督を奪うために『組織』と繋がってたのね。こうなるともはや、生かしておく理由すら失ってるんだけど。


「だから私は貴様の祖父母を懐柔した。そしてキッチリと契約させたのだ……『今後の領地の防衛をレギオンホース家から助ける代わりに、オーブリーと結婚させる』と」


「昔からよくある政略結婚だね。僕の兄も、似たような理由で第三夫人を娶っていたよ」


 補足してくれるユウちゃん。背後を見ると、もうガースリーたちはいなくなっていた。無事に逃がせたようね。

 後は――


「だが、だが! 貴様の祖父母はあっさりとそれを反故にした! 契約していたにも関わらず! 王都からの騎士団派遣の方が条件が良いからと! 私にオーブリーを差し出すのを渋り、あろうことか金で解決したのだ!!!」


「いや、それが契約の基本でしょうに。破棄する場合の条件を決めておいて、取り交わす」


「そう、それだ!!!!」


 私の指摘に、ボルテージを上げるガーワン。ほとほと、鬱陶しい。


「契約は反故に出来るのだ。何故なら取り決めだから! ルールに則れば、それを後から無効にすることが出来るのだ! こんな理不尽があるか!」


「あんたねぇ! それが契約ってモンでしょうが! 理不尽!? あんたの方が理不尽よ! というか、後から反故にされる程度の契約しか交わせてないなんて、アンタの腕前が劣る証拠じゃない!」


「違う!! 契約とは納得づくで交わすもの! だというのに、反故にするなんてあり得ないのだ!」


 こいつ――!

 ビジネスマンにまるで向いてない。契約とは解除も出来る、だからビジネスが回る。解約できないサブスクリプションとか大炎上待ったなしよ。


「だから私は悟ったのだ! 契約なんて、そんなものに頼るからよく無かったと! ……相手の心をへし折り、自ら屈服して頭を垂れるようにすればよいのだと!」


「だからあんなことしたの?」


「ああそうだ! 最初からそうしておけば良かったのだ! 狂うのでは意味が無い、大事なのは理性を残したまま! 私に逆らえなくなること! 経済から追い詰め、周囲の人間を懐柔し、自分の判断で私に屈服するしかないと思う迄追い詰める! そうすれば! この私が結婚を断られるなどという大恥をかくことが――」


「――ざっけてんじゃないわよ!」

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― 新着の感想 ―
[一言] ああ、こいつはただの自尊心だけ青天井のアホボンボンだね。 組織もよくこれと交流を持てた、話をするだけ疲れる。
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