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青春とは。  作者: 無名の猫
第二章 体育祭は疲れるだけの行事
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第三十六話 まだ、雨宮笑舞は負けてない。

 昔から友達なんて居なかった。私のコミュニケーション能力が低かった性もあるだろう。

 小、中学校ではずっと絵を描いていた。そしてたまに『絵が上手』と言う理由でクラスのカースト上位に食い込めたが、中々話に付いていけずに結局また一人になった。

 高校に入ってからが転機だった。

 美術部に入った。

 だが、美術部ではもう既にグループが出来ており、私はまた1人になった。

 

『絵上手!? 学校で1番上手いんじゃないの? ……しかも同い年!? 名前、なんて言うの?』


 初めて名前を聞かれた。

 そこから、私は千秋と仲良くなった。

 別に、友達が居なかっり、嬉しい経験をした事が無い訳じゃない。

 でも、千秋と話している時は底無しの泥沼から助けて貰ってる気分だった。綺麗な湖に入ってる気分だった。

 だけど、千秋は変わってしまった。

 底無し沼の更に深いところに入っていく……

 私の気分は、どん底まで下がって居た。

 どんな時でも、友達の言う事を守って……千秋に自分の人生、少しでも救って貰える事が出来ればいい……

 次は私が千秋を助ける番だ。


           *


 気づいたら、私は生物部の部室内に居た。

 ここが、千秋と仲直りした所。ここで、累君に助けてもらった所。

 ここが、累君を好きになった所。


「ふぐっ、んんっ、はぁっ。ひっ」


 私は気づいたら泣いていた。生物部室内で。

 好きっ、好きっ。好きっ……

 累君を見ると、何だか胸が高鳴る。

 累君を思うと、何だか勇気を貰える。

 ずっと、元気をもらっていた……


「大好き……だよ」


 そう小さく呟くと、後ろから声が聞こえた。


「なんだよ、負けヒロインみたいな事言っちゃって」


 顔を上げ、声の聞こえた方に顔を向ける。


「……千秋」


 すると、千秋はニコッと、微笑んだ。


「笑舞、迎えに来たよ」

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