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青春とは。  作者: 無名の猫
第二章 体育祭は疲れるだけの行事
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第十四話 だけど伏川隼人は頑張りたい。

「いやどう言う事だよ、元チャラ男の隼人が学年委員長になるんだよ。どう言う風の吹き回し?」

「俺は……俺は千秋を見て心を打たれた」


 は? 彼女との出会いの話ししてる? もしかして。誰も知りたくねぇよ、そんな話。

 熱狂的な隼人ファンだったら需要あるか。でも彼女持ちでしょ? ファンになる奴居るの? 居ないでしょ、居ないだろう。居ないよね⁉︎


「それで?」

「最近な、千秋頑張ってるからさ。俺も何か頑張りたくてな」

「いやそんな気持ちでやる様なもんじゃないぞ? 学年委員。さらに委員長だなんて」


 マジで政治家っぽい真面目な子しか居ないで? 学年委員長だなんてさ。そんなのには到底なれっこない。うん、無理。ヤ○チャが天下一武道会で勝つ位無理。そんぐらい無理って言うのはお分かり頂いたので後は隼人を説得……でも隼人、他人だったな。

 俺には関係ない。

 この前問題があった子の彼氏さんだ。よく考えたら赤の他人じゃないか。何で俺は話し掛けられてるんだ? なんで俺はそれに反応してるんだ? 本当にどうでも良い。人の事だなんて。


「でも、本当に頑張りたいんだ」

「いいよ、好きにしちゃって」


 俺は隼人を突き放す様にそう告げると、隼人はニコッと笑った。なんで笑ってるのこの人、怖いんだけど。


「ありがとう! 元気貰ったよ! じゃあ、5.6時間目、頑張って来るね! 累も頑張れよ!」

「いや、俺委員会入んねぇよ?」


 俺がそう言うが、隼人はどっかに行ってしまい、聞こえて居なかった様だ。

 んだよ、仕方ねぇ。

 ……寝るか。

 俺は頭を伏せ、また寝た。


            *


「累、累!」


 肩を揺さぶられたので、目が覚める。

 外の声が聞こえたのに2秒、目が開くのに、5秒、焦点が合うのに26秒掛かった。

 そして焦点があった今、よく周りを見てみた時に隣に隼人が居たのに気づいた。


「やっと起きた、大丈夫? 寝不足か?」

「いや、そんな事無いと思うけど、何で?」

「いやだって今、帰りのHRだよ?」

「早」

「お前が寝過ぎただけだよ」

「そうか……そうだな。初めて隼人に関心したわ」

「その言い方酷くない?」

「酷い? そんなのしらねぇよ。ありのままの率直な感想を言ってるだけだけど」

辛辣しんらつぅ〜」

「ふざけてんのか?」

「すみません」

「ならいい」


 これが会話ってやつか。

 なんか、変な感覚だけど……嬉しい。


「っあ後、学年委員長、なれたよ」

「は?」


           *


 隼人が学年委員長になって2週間が経過して居た。

 隼人、頑張ってるなぁ。(本心)

 隼人、早く別れないかなぁ。(本心かどうかは定かではない)

 ……で一仕事ひとしごと終わらせると、隼人は……っあ来た。


「累〜」

「今日も馴れ馴れしいな」

「今日は重大発表‼︎」

「くだらん話にはついていけん。ラノベ読むわ」


 そして俺がラノベを出すと、隼人が全力で止めに来た。


「待て待て待て! 本当に、本当に!」

「仕方ない、一言だけ聞いてやるよ」

「OK、じゃ」

「OKって言った。はい終わり」

「酷くない⁉︎」

「酷くないって一言言ってたな。はい終わり」


 隼人からかうの地味におもろい。


「体育祭が始まるぞぉ!」

「おい言って良いなんて……体育祭?」


 俺が隼人に聞くと、隼人は少し嬉しそうになって言う。


「そう! 体育祭!」


 マジか……体育祭、だるっ。

 俺がハァハァため息を吐いていると、隼人ではない誰かに話しかけられる。


「おい、累」

「ん、誰」


 俺が短く返事をすると、その子は直ぐに返答してくれた。


「私だよ、春下」


 俺が上を見上げるとそこにはショートカット、茶髪だが毛先だけ青い、大きいおっぱ……ん゛ん゛(咳払い)がある、春下心が居た。

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