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太古のエリクニル 〜口伝と伝説 二十三巻〜

作者: サトウ ミギフジ

 異世界転生というよりもその後です。skyrim(というよりはTES)をプレイしたことがある人だとこれは似た感覚を味わえるのかなと思います。思わなかったらそれだけのことでございます。思いつきで書いているので読むにたえない場合もございます。その場合は、アルコールを口に含んでお読みください。不快感が軽減されると思われます。また、それでも不快感が拭えぬ場合は音楽、クラシックを聴きながらアルコールを含んだうえでお休みになられてください。あ、寝相の悪い方はベッドではなく布団に御就寝なされてください。いびきが気になる方は気道を確保したうえで御就寝なされてください。SNSのごとく「いいね!」と思われた方は…容易に作者を褒めないでください。恐らく調子にのりますが故に。


 あ、著者の前書きは本編より始まります。

「太古のエリクニル 〜口伝と伝説 二十三巻〜」


                                著:薄汚れたヴェックス


 この地、エリクニルに伝わる伝説はあまりに不可思議で、しかし、それを示す証拠はほとんどない。だが、人々の間には、それは記憶に残るものである。本書は言い伝えの一節を取りまとめ、それを解説、紹介したものである。


 ーーこの本の制作にあたって、情報を提供してくれた「三角帽子の魔法使い」に敬意と感謝を込めてこれを捧ぐ。


「裏と表の戦争」


 かつて、この地に七人の転生人が現れた。彼らは戦争の最中に神々の加護を持って全てを打ち破り、大陸に橋を架けた。そして、彼らは国を治め、幾人もの転生人を召喚した。その代わり、愛と正義は分裂を始め、裏と表の戦争が始まった。

何百、何千という転生人たちは互いを殺し合い、神々の加護によって戦いは熾烈を極め、海はそれを嘲り、山は大きく怒り、そして天は、大いに嘆き悲しんだ。

 戦いは何十年と続き、戦いを嘆いた天は一人の転生人を「ガーディアン」と定めた。ガーディアンは自身の犠牲からなる大いなる魔法を用い、全ては穴の中に落ちた。

 穴は閉じ、もう開くことはない。世界に闇が満ちるまで。


 以上が言い伝えである。これは口伝えだが、言い伝えのままによると、穴の場所はあの魔法の森のはずれにある湖(橋の亡き沼)であるとされている。確かにあの沼は薄気味悪く、旅人も、(恐らく)山賊も近づかない(ちなみに筆者は近付こうと努力したが、その後三日間寝込んでしまった)。だが、あの場所に穴が開くとはどういうことなのだろうか。1000年も前の話である。閉じたとされる穴に水が溜まって湖になるのは理解できるが、あそこに今や伝説と化した「転生人」が戦った跡があるのだろうか。さらにあの有名な「裏表の戦争」があの湖、精々「グリンドゴス」ほどの大きさしかないあの湖で起きたのだろうか。裏表の戦争は賢者たるドラゴンが参加したとされる有史以前の大戦争である。その最後があの小さな湖(少なくともバリンの街よりは大きい)で起きたのだろうか。ここを小突くと疑問しか出ない。しかもその答えがなく、見つけようとすれば「エリムの旅の歌」のように狂ってしまうだろう。

 ともすれば、言い伝えを最初から順繰りに攻めてみるとしよう。まず、冒頭の部分からである。「七人の転生人」。これはあまりに有名な話だ。この大陸を始めて併合したとされる伝説の七人、七つの強大なる神だ。勇気、正義、愛、慈悲、知恵、力、そして、悪の属性を持った神々である。今は信仰を禁じられた神々だが、彼らはこの世に突如として現れた。そして、「戦争の最中に」、「神々の加護」でそれらを打ち破っている。転生人には神々の加護が存在する。これも言い伝えである。そして、それは戦争の最中であった。戦争とは、どの戦争なのだろうか。我々が知る言い伝えの最古の伝説の戦争が「裏表の戦争」なので、その前の知識は存在していない。これも不明である(神話の戦争は除いている)。それから、神々の加護に関しては、別紙、「転生人と神々」で語ったとおりであるのでそちらを参照していただきたい。ともかく、この一節により七転生の神々が大陸を併合する様が表されている。「橋を架けた」も大陸併合と同義であろうことは想像に難くない。ここから、「裏表の戦争」が始まり、それの終幕まで述べられている。ここで、「転生人を召喚」した方法は、とある神殿を用いて行われたとされている。それは七転生が行われたとされている神殿に間違いはないだろう。私は若い頃に(まだ若い)各地の神殿を巡ったことがある。そこには召喚の儀に使用される物品の類はなかった。ということは、今は存在が無き神殿をおいて他になかろう。この説を補強するために魔法使いによる裏付けもある。そして、召喚が原因となって「愛と正義が分裂」し、神々の仲違いが始まったのである。ここで、何故「裏表の戦争」という呼び名なのかの説明を簡単に行う。極論を言えば、天地が”ひっくり返る”ほどの大戦だったのである。他にも諸説あるが、それはアインスロ氏の別紙「裏と表の戦争」を参照されたし。転生人は殺しあった。しかし、それは今日、我々が信奉する神々によって終了する。”その内の一人”が「ガーディアン」に任命されるのだ。ガーディアンは神々より授かった”多大なる大いなる”力を使って自身諸共封印した、と魔法使いの証言にはそうある(過重の表現はより強調するためである)。その内の一人、とは誰であろうか。その質問には答えてくれなかった。何度も聞いたが、どうやら本当に知らないらしい(ちなみに彼以外にも聞き回り、王都の大図書館でも調べたが、誰も知らなかった)。「ガーディアン」は誰なのだろうか。これに関しては有力な説が一切存在していない。どうやら真相はどこよりも深い闇の中にあるようだ。

 

 その闇が全てを覆う時、転生人は復活するのである。


 この本を手に取って頂き、誠にありがとうございます。今回、この本を書くにあたり、言い伝えの大半を「三角帽子の魔法使い」より頂いております。実は執筆に当たる調査の途中、トントにある酒場「牛とカンカンドリ」にて彼と出くわし、その後の旅に同行いたしました。彼の旅には目的が無いそうなので私が幾度もとある場所を指さしては寄りたいと申し出ると快く引き受けてくれました。ガリアンド・”テトラ”様、本当にありがとうございます。また、この本を出版してくださった「知識の都」社の方々にも感謝の言葉を述べたいと思います。

 さて、この本に載った「裏と表の戦争」は恐らく、このエリクニルにおいて最も重要な歴史の根幹をなす詩であると思われますが、この詩の紹介が遅れたことには訳があります。実は最も謎が多い言い伝えがこれなのです。というのも、現存する歴史書の大規模な紛失が数年前にあり、それにより、正確な歴史がぱったりと途絶えてしまったのです。この頃、私は図書館への出入りを許されていませんでした。また、本編中に私が近づけなかった湖ですが、ガリアンド氏によるとその先に魔法使いの大きな街があるようなのです。そこに行けばもしやと思ったのですが、悔しいかな、辿り着くことは叶いませんでした。さらに、無限に近い長寿を持つと言われるエルフにも御目通りを願ったのですが、そちらも(諸事情により)断念せざるをえなくなり、推察ではなく紹介という体裁をとらせていただいております。許されるならば、この後も調査を続けていく方針でございます。また、近年になり、アインスロ氏が「落ちた神々の洞窟」の調査に赴くとの情報が流れており、あわよくば調査に同行する予定でございます。皆様、本書を楽しんでくださる皆様のさらなる期待に応えられることを願ってあとがきといたします。 ー考古学界宮廷顧問次官 薄汚れたヴェックス


 ヴェックス氏の苗字である「薄汚れた」とは蔑称ではなく敬称の意味があります。大量の仕事、旅、役目を多数終え、汚れてしまった衣服でも構わず仕事に邁進するという意味で王宮より授かった誉れ高きあだ名であります。勘違いの無きようお願い申し上げます。 ー知識の都社



 読んでくださりありがとうございます。どうだったでしょうか? 私、初めて投稿いたしまして感触をつかむこともままなりませんので、侮蔑でもお褒めの言葉でも感想をいただけたらと思います。今後、感想などから頂いた意見をもとにして参考としていきたいと考えております。

 本という形で投稿したのは、私が砕けた表現をあまり書くことができないからであります。基本がこんな口調でありますが故、小説というよりは説明書でいこうかと考え、この形になった次第であります。皆々様方、こんな本を読んでいただき本当に有難うございます。 ー佐藤 右富士

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