初めまして皆様、僕、フグです。
皆様こんにちは藤武 慧です。
精一杯書かせていただきます。
拙い文章で申し訳ありません。
辛口のコメントやアドバイス、
純粋な感想等々、頂ければ嬉しいです。
語り手・フグ
皆様こんにちは。
僕の名前はフグって言います。
軍で諜報員をやっています。
勿論本名ではありませんが、如何せん長いもので、
省略してフグと名乗らせていただきます。
ここで1つ言っておきたいのは、
僕の名前がフグだからって、
別に、皆様の世界に生息している魚のように、
威嚇時に膨らむとか毒を体内に持つとか、そういった特性はありません。
勘違いなさらないでくださいね。
僕は元々貴族でありました。
それもかなり高位の侯爵様です。
え?何故『元』なのかって?
それは僕のお父様のせいです。
僕の『××』お父様は、その高い地位を利用して、
公金を横領するという、とんでもない不祥事をやらかしました。
そのせいで当然のことながら、家はとり潰され、
僕の将来は一瞬にしてパーになりました。
お優しい国王陛下は僕の境遇に同情し、
現在の仕事を斡旋してくださったわけなのです。
今のお父様はただの穀潰しです。
本当にただの穀潰しです、粗大ごみです。
早く職安行ってこい。
あーあ、僕にだって華々しく侯爵デビューして、
綺麗な貴族の令嬢と結婚し、
国のために政治に関わるという夢があったのに…ブツブツ…。
まあ、僕の愚痴など読まされていても皆を飽きさせてしまうことかと思うので、
このへんでやめさせていただきます。
さて、あらすじにも書きましたように、
僕の世界には科学という概念は一切存在せず、
魔術という概念の元で回っています。
なので、人々は例外なく何かしらの魔術を行使できる、魔導師と呼ばれる人種です。
ところで、現在僕は隣国のとある部隊に潜入しております。
実はこの仕事、陛下直々の密令なのです。
最近、この国の軍が何やら不穏な動きをしているそうで、様子を探ってこいと言われてます。
身分がばれれば当然殺されてしまうわけですから、
とっても危険な仕事です。
これでも僕は元貴族として、多少…いや、かなり腕に自信があります。
とはいえ、一人で敵の軍に敵うはずがないわけで、
少し不安が拭えぬのも事実です。
僕が潜入してからもう一ヶ月が過ぎようとしています。
そろそろパムナッタの味が恋しい…。
あ、パムナッタというのは我が国の郷土料理のことです。
新鮮な魚介類を米と一緒に煮たものです。
皆様の世界での、リゾットのようなものですね。
これが僕の好物で、
あ、やべ…考えただけでヨダレが…じゅるり…失礼しました。
本当にそろそろ帰りたいです。
そもそも、僕が潜入してからなんも起きてないんですよ?
陛下、絶対に何か企んでるとか言っていたけど、
もうこれは白じゃない?
帰っていいよね?
なにもないということは、軍の下っ端としての仕事をするだけで…、疲れました。
お給料は一応貰ってますが、我が国とこの国は長らく戦争状態にあったたため、国交が回復しておらず、
帰国しても換金できないのです。
今日のお仕事は資材運び、どうやらこの資材は民家に使われるようです。
しかし、何故この国では軍人が民家に使う資材を運ぶんでしょうねぇ。
大工さんいないんでしょうか。
あいたた、腰が…。
ここら辺で一休みしますか。
本当にそろそろ引き時かなぁ、なんの情報も掴んでないけど。
だって、なんもしてないもん。
戦争の準備始めるどころか、軍人が家建ててるもん。
しかも民家。
このままここにいても、時間の無駄ですよね。
皆様もそう思うでしょ?
あれ、何か警報用の鐘が鳴り始めました。
人が逃げていきます。
すみませーん、何があったんですかー?
皆逃げるのに必死で、誰一人答えてくれません。
痛い!
少し腕掴んだだけで蹴ることないでしょう…。
火事ですかね、だとしたら俺も逃げないと、
あ、俺、軍人だった。
町民の避難を誘導しなくてはいけません。
何やら叫びながら逃げてますね。
はいはい押さないで、落ち着いてユックリ歩いて逃げてくださーい。
…ッ!
だから痛いって、何で叩くんですか先輩。
意味がわかりません。
え、ちょ、ちょっと待ってください。
逃げ惑う町民の口から敵襲だという声が聞こえてきましたけど…。
とにかく、確認のためみ見張り台をかけ上ります。
嫌な予感するなぁ…。
………………。
ほらぁ…やっぱり……。
嫌な予感がことごとく的中しましたよ。
我が国の軍隊です。
あれぇ…おかしいなぁ…俺いるのになぁ…。
確かに僕が行くとき、情報によっては先手を打つという手もあるって言ってましたが、
陛下ー?僕まだいますよー?
陛下が直々に密令を下した僕がいますよー?
これは忘れてるパターンでしょうか…。
だとしたら非常にまずいです。
皆様、どう思います?
直々に密令下しといて、忘れるとかちょっと…かなり酷いと思いません?
人間としてどうなのかと思います。
さっき言った優しいっての訂正しますね、もはや『××』野郎です。
やばいやばい、どんどん近づいてきてる。
これは笑ってる場合じゃない。
命の危険をわりと本気で感じてるので、僕は逃げますね。
それでは皆様このへんで、
僕が生きていればまた次回お会いしましょう。
ごきげんよう。
あ…やっば……ッ!!!
皆様、ありがとうございました。
誤字脱字などはコメントによろしくお願いします。
これからもよろしくおねがいします!