異世界編:第1話 「熱志、アウトドアを満喫する!」
やばい・・・もうネタが尽きそうだ・・・・頑張れ私!
温かい目で見てやってください
目覚めは最悪だ・・・
体は冷え切っていて、水を吸った衣服は重く背中の装備が引っかかって体の向きも変えられない
だが・・・生きている・・・
「げほっ!ごぼっ・・・」
なんとか体をずらして顔を横向きにすると大量に水を吐いた
「はぁ・・・はぁ・・・なんと・・・か・・・生きてるな」
どうやら九死に一生を得たようだ
空には太陽が輝いており、今日は晴れのようだ
何とか起き上がり、荷物を引き上げ辺りを見回す
「うわ・・・あんなに高いところから落ちたのに・・・奇跡だな」
滝を見上げて冷え切った体だけではない震えを感じる
「とりあえず着替えなきゃいけないけど・・・全部濡れちゃってるよなぁ・・・」
滝壺から少し離れ、水飛沫がかからない日向へと移動し荷物を確認する
折りたたみテントや毛布は流されずに滝壺に浮いていた。
ザックにぶら下げていたコップが流されたくらいで手斧やフライパンなどは水底に沈んでおり回収できた
「マッチは・・・ダメだ・・・全滅だ」
保存食や塩などの調味料は密閉された袋や容器に入っていたので無事だった
「今日が晴れで助かったな・・・アレが使える」
体はまだ冷え切って動かしづらいが気合と根性で森に入り、火を起こすために落ちている枝や枯葉を探す
幸いにも枯れた倒木を発見し確保が出来た
ソーラースパークライター:パラボラ状のミラーで太陽光を収束し1000℃で火をつける優れものだ、気温に関係なく晴れであればいつでも使用可能
石を組んで火床を作り準備完了だ、ポイントは風の通り道を考える事だ
パチパチパチパチ・・・少し乾燥が足りなくて煙が多いが今はしょうがない
「ふぅ・・・ありがたや、ありがたや・・・」
濡れた衣類を、枯れ枝で作った即席のハンガーで乾かしつつ
フライパンで、インスタント味噌汁を作り啜る
「やはり、あ○げは最高だな・・・かなり奥まで来たししばらくはここを拠点にするか・・・」
ある程度乾いたのでテントを展開、風に飛ばされないように固定し・・・力尽きた・・・
気力と体力の限界だったようだ
起きたら夜だった、虎の子のスニッ○ーズで夕食をすましおとなしく寝た・・・明日から頑張る・・・よ・・・
翌朝
「少しだるいが・・・まぁ、許容範囲内だな」
今日は食料調達の予定だ
ザックの中の食料は密閉されたインスタント品以外は水で全滅していたのだ
「とりあえず魚と、後は山菜でも調達できれば御の字かな・・・」
森の中に入り茸や山菜を探す
「これは・・・舞茸?にしてはでかいが・・・まぁ季節的に秋だし間違いないか・・・」
その他、ミズ(ウワバミソウ)?らしき物も収穫ができたので拠点へ戻ることにした
続いて川滝つぼに戻り、少し川を下る
魚は簡単に調達できた、川の中の岩に大きな石を投げつけて気絶した魚を取る!ガチンコ漁だ!
ちなみに国内の多くの川で禁止されているので非常事態以外はやっちゃダメだぞ!
今は非常事態だ!いいね?
「・・・マスっぽいけど、はじめて見る魚だな?」
「さーて、熱志のアウトドアクッキング!始まるよ~」
毎度おなじみの3分で料理が出来ちゃう番組のテーマ曲を鼻歌に調理開始
マス?はエラと鱗、内臓を取り三枚に下ろす、
舞茸?は洗ってから、念のために湯通しする
マス?を塩胡椒で味付けしミズ?舞茸?マス?の順に重ねて笹っぽい葉っぱで巻く!
そして蒸し焼きにする!バターが欲しいぜ・・・
熱志流:川魚の蒸し焼きの完成だ!!
「んぅ~~まい!!これぞ大自然の恵み!・・・けど、そろそろ調味料が心許ないな。ほとぼりが冷めたら下界へ買いだしに行かないと・・・」
世捨て人として生きるといっても、完全自給自足は出来ない
山に篭ってから2ヶ月の間に数回は下山して必要な物を買出ししていた
「山狩りが無ければ、そろそろ買いだしに行けてたのにな・・・しばらくは節約だな」
それから数日は忙しい毎日だった
拠点を移したことにより新しく魚取りの仕掛け作り、獣道を探しククリワナを仕掛ける
山菜や木の実の採取、合間に薪や燃料となるものを集める
幸いなことに、滅多に人が来ない奥地だけに狩や採集する者もいないのであろうか、獲物は入れ食いと言ってもいいほどに取れ、木の実や山菜も群生しており食べ物には困らない環境だと分かった
「だが・・・おかしい・・・・」
熱志は困惑していた・・・なにかって?
「今は秋なのに・・・暖かいし、何より・・・これは・・・」
目の前には、一人分には明らかに過剰な食料
ウサギ?ハト?マス?山菜類?木の実?・・・そう、どれも疑問系なのだ
キャンプ経験が豊富で、世捨て人を決心して本で食べられる生き物や山菜、木の実の勉強もしており知識も豊富と自覚しているが・・・目の前のそれは知識にあるものと似ているが所々違うのだ
何よりも2ヶ月間過ごした場所で取れるものは大体記憶しており、ある程度移動した程度で生態系が変わるわけも無い筈・・・
「毒もないし、間違ってはいないんだろうけどなぁ・・・ぜんまい、ワラビ、ギョウジャニンニク・・・これが生える季節じゃないし、マスにいたっては牙がありえないほど鋭いしヒレがでかい・・・ウサギってこんなに爪長くて鋭かったっけ?」
謎は深まるばかりであったが・・・空腹には勝てなかったよ・・・美味しくいただく事にします
ちなみに今日は、血抜きして数日低温熟成したハト?肉をインスタント味噌汁のミソで味付けして茹でたムカゴ?と一緒にいただきました
「ん~、肉汁がたまんねぇ・・・味噌と肉汁が茹でたムカゴ?によく合うわぁ・・・」
明日は、ウサギ?料理かな・・・あっ、マス?の燻製も作ろう!
空腹は最高のスパイスだね♪