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異世界編:第9話 「熱志、事後処理をする!」

閑話を挟んで、新展開に入る予定です・・・多分

「ふんふんふ~ん♪」

今日は雷熊に破かれた上着の代わりを作成中だ

雷熊の毛皮(手足の部位使用)でベストを作る(普段着)→着脱できる袖部分をを作成→皮紐でベスト部分と繋げば長袖にもなる(冬仕様)

面積の広い背中部分はマントの様に仕立てて普段は毛布のように使えるようにした

「これは・・・」

「通報されるね!!」

①髪の毛伸び放題で後ろで適当に皮紐で束ねている

②かなり長いこと髭をそっていない

③熊の毛皮を身に纏っている

④狩猟・採集用の鉈やナイフ、手斧を腰や腋のホルスター(自作した!)に装備している

⑤胸に3本の熊につけられた大きな裂傷の痕が残っている

・・・・今日は風呂に入って髭を剃ろう、髪も切ろうと決意した


翌日は残った骨と頭を森が一望できる見晴らしの良い瀧の上に墓を作って埋葬した

「お互い、生きるために戦った訳で憎かった訳じゃないからな・・・成仏しろよ」

「来世でまた会おう・・・」

花を添えようと思ったが、枯れてゴミになりそうなので木を植えることにする

何を植えるか迷った末、竹にした

竹林の斜面を削って、地下茎ごと若い竹を移植した

水辺で水分が多いから大丈夫だと思うし、直感だが枯れずに成長する気がする・・・

お前の分も生きるよ・・・まぁ、毎日最近は毎日熊肉食べてるから一心同体って奴だけどな

首に下げた雷熊の爪で作った皮紐のネックレスを手に、少ししんみりとした気分になる

「・・・・(目を閉じる)」

「気にするな・・・生きるためには仕方が無かった・・・」

「やはり・・・・骨も・・・・スープの出汁にするとか、軟骨食べるとか、粉末にしてカルシウム補給のサプリメントにするべきだったかな?」

「俺の感傷を返せ!」

(一人になると会議が増えるな・・・あいつの拠点、見付からないなぁ)


最後に残った雷熊の牙は全長で30cmほどで

「すごく・・・大きいです」

あいつが言っていたように、只ならぬオーラのようなパワーを感じる

アクセサリにするには大きすぎるし、武器にするにも手斧や鉈があるので必要性を感じない・・・その結果


「(ペコッペコッ!パンパン!)山の神様・・・本日も健康で狩や採集がうまくいきますように!!(ペコリ)」

「ここは日本じゃないのに神社の参拝方法で祈って効果あるのか?」

「甘いな・・・こんな立派な瀧だぞ!絶対にパワースポットだし、きちっと祠も作ったし!お供えもしてる!祈りが届かないはずが無い!!」

「熊の牙に、熊肉捧げるって・・・・共食いじゃないか!?」

「ま・・・毎日じゃないし・・・(明日からやめよう)」

「牙をご神体にするのはいいとして・・・・賽銭箱は必要なのか?」

「さぁ?なんとなく・・・」

5円玉入れときました(チャリーン)


いつもと変わらない日常が帰ってきた

朝早く起きて、狩や採集、製造作業に従事する

日が暮れたら焚き火や月明かりの下でトレーニング、疲れたら汗を拭いて寝る

いつも通りの日常・・・ではなかった

「何をいっているのか わからないと思うが ありのまま 今起こった事を話すぜ!」

「聞こうか・・・」

「パワーアップした!」

「はぁ・・・熱志、あなた疲れてるのよ・・・」

「むしろ、力が有り余ってるんだ」

「例えば?」

「身体能力全般が向上して(ドンッ!・・・ズザッ!!)助走無しに5m飛べるようになったし」

「・・・」

「あそこまで50mくらいはあるが(ビュォッ・ダッダッダッダダダダダダダッ!)ふぅ・・・2秒ってところだ!」

「まじか・・・」


考察その①

死線を越えて怪我が癒えて超回復した(某最高峰の筋肉描写漫画)

考察その②

聖なる瀧のパワーを吸収して成長した(パワースポット)

考察その③

早寝早起き、雷熊の肉などを毎日もりもり食べつつも山菜や木の実を食べる健康的な生活が影響した(この健康方法が凄い!ランキング入賞)

考察その④

強敵を倒し、異世界なのでレベルアップした(鳴り響くファンファーレ)

考察その⑤

俺が天才でイケメンだから当然だ(ファンの歓声)

考察その⑥

という夢を見ている(最終回=打ち切りEND)


「どれもこれも・・・異世界と認めるとありえるんだよな・・・・(グニグニ)」

「⑤だけは・・・(シュッシュッ)ありえない・・・だろ!(グニグニ)」

「今・・・何個目?」

「6個目だな・・・」

「1時間足らずで6個か・・・明らかに早くなったな・・・」

「①と③が有力候補だな・・・」

「あとは・・・窯で焼くだけだな」

「釉薬塗り忘れるなよ?」

今日は窯で陶磁器作成だ

最初は拠点周辺の粘土を適当に捏ねて焼いただけの素焼きだったが、割れやすく水も漏るので役に立たなかった

試行錯誤の末、いくつかの粘土を混ぜ合わせ納得の仕上がりまでたどり着くのに3ヶ月もかかった・・・

釉薬は草木の灰と粘土を水で溶いて作った

小学校の体験学習の陶芸体験がこんなところで役に立つとは思いもよらなんだ・・・

焼き窯は便利です!陶磁器も作れるし、炭も作れる

あと陶芸家が満足できない器や皿を割る気持ちが良くわかったよ・・・

「ダメだ!こんな皿は世には出せん!!(グシャッ!)」

「やめてください先生!」

「この器には魂がこもっておらん!!駄作だ!!(バリーン!!)」

「もうやめてぇぇええええ!!(ゴシャッ!)」

・・・・ふぅ・・・なんか癖になりそう(カチャ・・・カチャ・・・)

片付けが大変なので以後は自粛した


今日のレシピ

スライスした熊肉・ほぐした百合根・ばらした茸・山菜を大きな葉で包む→塩に野鳥の卵の卵白を混ぜた物で葉の上からコーティングする→窯の中に入れ焼く→20分ぐらい焼いて竹串がさくっと刺さる頃が出来上がり!

熱志流:山の恵みの塩釜蒸し焼き(90点)

「熊肉の旨み汁が・・・百合根に・・・(ホフホフ)適度な塩っ気が・・・(ゴクン)最高だ・・・」

ちなみに昨日は野鳥の胸肉をそのまま塩釜で焼いて食べたが・・・塩っ辛すぎて失敗した(30点)


まだ・・・大豆の代わりになるものは見付かっていない

味噌と醤油さえ作れれば!!100点も夢じゃない!!

俺は絶対に諦めないぞ!!あと・・・米・・・米が見付かったら寿司・・・それなら酢も作らないと・・・あとカレーと・・・・あと(以下略)

明日は・・・魚にしようかな?そろそろ漁醤が発酵していい具合だ・・・(ジュルリ)

パワーアップに伴い、食べる量が増えたが・・・太らないよな?・・・大丈夫だよね?



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